三十五神
さんじゅうごしん
古事記において伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ35柱の神々。天津神の命を受けた2神は淤能碁呂《おのごろ》島に降り立ち、まず日本の国土となる島々を生む。2神は国を生み終えると続いて様々な神を生み出していくが、伊邪那美命は火の神・火之迦具土神を生んだことで陰部を焼かれ死亡する。古事記では2神が生んだ神の数を35柱としているが、神生みの第一である大事忍男神から、伊邪那美命が神避るまでに生まれた豊宇気毘売神を数えると実際は40柱になる。 神の数については古来、様々な解釈がなされている。江戸時代の神道家・出口延佳は2神の間に生まれた神(孫や伊邪那美命の吐瀉物などから生まれた神は除く)に国生みの神を合わせるとしている。これに対し国学者・本居宣長は、40柱のうち毘古・毘売の名をもつ対偶神を1柱と数えことによって35柱になるとの説を挙げている。
メンバー
大事忍男神は古事記に登場する男神。伊邪那岐命と伊邪那美命の子で、神生みにおいて最初に生まれた神。神名は、国生みという大事を成し遂げたことを表すという説と、これから神生みという大事が始まることを表すという説がある。一方、「古事記伝」の中で本井...
石土毘古神は古事記などに登場する男神。伊邪那岐命と伊邪那美命の子で、神生みにおいて2番目に生まれた神。次に生まれた石巣比売神と対をなす「家宅六神」の第一。家宅六神は住居に関する神とされ、初めに生まれた石土毘古神は、住居の土台となる石と壁を作...
石巣比売神は古事記などに登場する女神。伊邪那岐命と伊邪那美命の子で、神生みにおいて3番目に生まれた神。先に生まれた石土毘古神と対をなす「家宅六神」の第一。石や砂の神であるとし、家宅六神は住居に関する神とされることから、岩や土の神である石土毘...
大戸日別神は古事記などに登場する神。伊邪那岐命と伊邪那美命の子で、神生みにおいて4番目に生まれた「家宅六神」の第三。家宅六神は住居に関する神とされ、大戸日別神の神名については、戸は処を指し、雨風をしのいで安心して暮らせる居所を表すとの説や、...
/5519:日本神話に登場する神で大禍津日神と同神とされる(大屋毘古神と同名の神の一柱)。家宅六神/0207:日本神話に登場する神で五十猛神の別名(大屋毘古神と同名の神の一柱)/...
オオワタツミは記紀神話などに登場する海の神である。古事記では大綿津見神と記され、ほかに大海津見神、和多都美神などの表記も見られる。後世では男神として扱われることが多い。日本書紀では海神、海神豊玉彦などの名で海を司る神が登場する。 古事記で...
ハヤアキツヒコは記紀神話などに登場する男神である。古事記では速秋津比古神、日本書紀では速秋津日命と表記する。大祓詞では速開津比売とも表記し、対となる女神であるハヤアキツヒメと合わせて「水戸神」とも呼ばれる。神産みの段においてイザナギとイザナ...
ハヤアキツヒメは記紀神話などに登場する女神である。古事記では速秋津比売神、日本書紀では速秋津日命と記し、大祓詞では速開津比売と記す。対となる男神であるハヤアキツヒコと合わせて「水戸神」とも呼ばれる。神産みの段においてイザナギとイザナミの間に...
沫那芸神は記紀に登場する男神。古事記では川の神である速秋津日子神と速秋津比売神の御子神であり、女神の沫那美神と対になる泡を象徴した神様とされている。日本書紀では沫蕩尊と表記され、伊邪那岐命の親神として記載されている。沫那芸神の神名の那芸は凪...
沫那美神は古事記に登場する女神。速秋津日子命を速秋津比売命父母であり、伊邪那岐命と伊邪那美命の孫神にあたる。神名の沫は泡を意味し、河と海の境に泡が多く波立つことを神格化したとされる。兄神に沫那芸神があり、那芸は凪、すなわち静かな水面を表し、...
頬那芸神は古事記などに登場する男神。速秋津日子神と速秋津比売神の子で、河と海を持ち別けた二神から生まれた、水に関わりのある八柱の神の第三。続いて生まれた頬那美神は、妹であり妻である対偶神と考えられている。神名の「頬」は水面を表すとされ、「那...
頬那美神は記紀神話などに登場する女神。速秋津日子神と速秋津比売神の子で、河と海を持ち別けた二神から生まれた、水に関わりのある八柱の神の第三で水面の神。先に生まれた頬那芸神は、兄であり夫である対偶神と考えられているが、頬那美神に「妹」の記載が...
天之水分神は古事記に登場する水の神である。水分神、水別神などとも表記される。速秋津日子神と速秋津比売神の間に生まれた神で、国之水分神と対をなす。 古事記では、河口を司る速秋津日子神と速秋津比売神から、沫那芸神、沫那美神、頬那芸神、頬那美神...
国之水分神は古事記などに登場する神である。ハヤアキツヒコとハヤアキツヒメの間に生まれた8柱の神のうち6番目の子で、対となる存在に天水分神がいる。神名の水分はミクマリと読み、水を配ることを意味する。このことから国之水分神は、分水嶺に祭られる川...
天之久比奢母智神は古事記などに登場する神。速秋津日子神と速秋津比売神の子。二神から生まれた水に関わりのある八柱の神の一柱。八柱は一対となる神で、次に生まれた国之久比箸母智神と対をなしている。神名の久比奢母智は水を汲む「ひさご(瓢箪)」を表し...
国之久比箸母智神は古事記などに登場する女神。古事記において神産みの段に登場する。伊邪那岐神と伊邪那美神が産んだ速秋津日子命と速秋津比売命の間に産まれた水に縁のある八神の一神である。天之久比奢母智神と対をなし、天之久比奢母智神が兄であり夫で、...
シナツヒコは記紀神話に登場する風の神である。『古事記』では志那都比古神《しなつひこのかみ》、『日本書紀』では級長津彦命と記される。『古事記』ではイザナギとイザナミの神生みによって誕生した。一方、『日本書紀』の一書では、イザナギとイザナミが朝...
ククノチは記紀神話などに登場する木の神である。古事記では久久能智神、日本書紀では句句廼馳と表記される。イザナギとイザナミの神生みによって生まれた神で、日本書紀では「木祖《きのおや》」と記され、樹木を司る祖神として位置づけられている。 古事...
オオヤマツミは記紀神話などに登場する男神。古事記では大山津見神、日本書紀では大山祇神などと表記される。イザナギとイザナミの神生みによって生まれた山の神であり、コノハナノサクヤビメ、イワナガヒメらの父としても知られる。 山の神を表す「山津見...
カヤノヒメは記紀神話になど登場する女神である。古事記では鹿屋野比売神、日本書紀では草祖草野姫と表記し、野椎神という別名も持つ。イザナギとイザナミの間に生まれた子で、大山津見神との間にコノハナノサクヤビメなど8柱の神を生んだ。神名のカヤは萱の...
天之狭土神は古事記などに登場する神。大山津見神と鹿屋野比売神の子。伊邪那岐命と伊邪那美命の神生みにおいて生まれた山の神と野の神が、分担して生んだ山野に関わる八柱の第一。次に生まれた国之狭土神と対をなす。古事記、先代旧事本紀に、誕生の記述は見...
国之狭土神は古事記に登場する神である。日本書紀には国狭槌尊がいるが、この2柱が同一の存在であるかは定まっていない。父は山の神である大山津見神で、母は野の神である野椎神。この2柱の間には4対8柱の神が生まれており、国之狭土神はそのうち2番目に...
天之狭霧神は古事記などに登場する男神。大山津見神と鹿屋野比売神の子。伊邪那岐命と伊邪那美命の神生みにおいて生まれた山の神と野の神が、分担して生んだ山野に関わる八柱の第三。次に生まれた国之狭霧神と対をなす。古事記、先代旧事本紀には誕生の記述の...
国之狭霧神は古事記などに登場する神である。大山津見神と野椎神の間に生まれた8柱の神のうちの1柱で、イザナギとイザナミの孫に当たる。対になる神として、天之狭霧神がいる。国と天の対比構造は、国生みから神生みへと続く展開の上に、天上と国土との連続...
天之闇戸神は古事記などに登場する神。大山津見神と鹿屋野比売神の子。伊邪那岐命と伊邪那美命の神生みにおいて生まれた山の神と野の神が、分担して生んだ山野に関わる八柱の第五。次に生まれた国之闇戸神と対をなす。古事記、先代旧事本紀に、誕生の記述は見...
国之闇戸神は古事記などに登場する神である。大山津見神と野椎神の間に生まれた8柱のうち、6番目に生まれた神で、イザナギとイザナミの孫に当たる。また、対になる神として天之闇戸神がいる。クラトのクラは暗闇のことで、一般的に谷川の暗闇を示すとされる...
鳥之石楠船神は記紀神話に登場する神である。天鳥船神、天鳥船、鳥磐櫲樟橡船、天鴿船などの別名を持ち、神が乗る舟を神格化した存在と言われている。神産みの段においてイザナギ、イザナミの間に生まれた神であり、古事記ではタケミカヅチの従者として葦原中...
オオゲツヒメは古事記に登場する女神である。大宜都比売、大気都比売神、大宜津比売神、大気津比売神などの異名を持ち、イザナギとイザナミの子とされる。神名の初出は古事記の国産みの段であり、伊予之二名島の中の阿波国の別名として大宜都比売の名が表れる...
カグツチは記紀神話などに登場する男神。古事記では火之迦具土神あるいは火之夜藝速男神と表記され、日本書紀では軻遇突智と記されている。イザナギとイザナミの神生みにおいて生まれた火の神であり、イザナミはカグツチを産んだ際に陰部を焼かれ、その傷がも...
カナヤマヒコノカミは記紀神話などに登場する男神である。古事記では金山毘古神、日本書紀では金山彦と記される。神産みの段において、イザナミが火の神カグツチを産んで陰部を焼かれ、病み伏した際、その嘔吐物から生まれた神である。古事記では同時に女神の...
カナヤマヒメノカミは古事記などに登場する女神である。金山姫神、または金山毘売命と表記し、日本書紀には登場しない。神産みの段において、イザナミがカグツチを産んだ苦しみで吐いた嘔吐物から生まれた神で、同時にカナヤマヒコノカミが生まれている。また...
ハニヤスヒコは記紀神話などに登場する男神である。古事記では波邇夜須毘古神と記し、日本書紀では埴安神と記す。イザナミが火の神カグツチを産み落とし、その苦しみの中から生まれた神の1柱であり、対となる神としてハニヤスビメがいる。この2柱を総称して...
ハニヤスビメは記紀神話などに登場する女神である。古事記では波邇夜須毘売神と記し、日本書紀では埴山姫、埴山媛などの名で登場する。また、日本書紀の一書には男女に分かれない土の神として埴安神の名も見える。 イザナミが火の神カグツチを生んだ際、大...
ミヅハノメは記紀神話に登場する女神である。古事記では弥都波能売神、日本書紀では罔象女神と記され、神社によっては水波能売命などと表記される。オカミ神などとともに日本を代表する水の神として知られている。 ミヅハノメはイザナミが火の神カグツチを...
ワクムスビは記紀神話に登場する生成と食物の神である。『古事記』では和久産巣日神《わくむすひのかみ》、『日本書紀』では稚産霊《わくむすひ》と記される。神名の「ワク」は若々しい生命力、「ムスビ」は物を生み育てる霊力を表すと考えられている。 『...
トヨウケビメは古事記などに登場する女神である。古事記では豊宇気毘売神と記され、豊受気媛神、登由宇気神、等由気大神などの名でも伝えられる。古事記では、火の神カグツチを産んで傷ついたイザナミの尿から生まれたワクムスビの子として誕生する。 神名...
