なで鹿 | 枚岡神社 - 神社ファン

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枚岡神社

ひらおかじんじゃ

大阪府東大阪市出雲井町7-16

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なで鹿

更新日:2026年8月31日

拝殿へ向かう石段の下には、左右一対の「なで鹿(神鹿)」が置かれています。右側には父鹿、左側には子鹿を慈しむ母鹿が配されており、その名のとおり、鹿を撫でながら願いを込める枚岡神社の見どころです。

武甕槌命と神鹿

なで鹿は、枚岡神社の御祭神である武甕槌命と鹿の深い関係に由来します。
武甕槌命は鹿島神宮に祀られる神で、奈良の春日へ遷る際に白い鹿に乗って旅立ったと伝えられています。この故事は「鹿島立」と呼ばれ、鹿が春日の神々の使いとして大切にされる由来となりました。
枚岡神社は、天児屋根命と比売御神が春日大社へ勧請されたことから「元春日」と呼ばれる神社です。その後、宝亀9年(778)には春日から武甕槌命と経津主命を迎え、現在の4柱を祀る形となりました。枚岡神社の境内で鹿の姿が大切にされている背景には、こうした武甕槌命や春日信仰とのつながりがあります。
枚岡神社 撫で鹿と案内版

江戸時代の名工・日下の小平次作

現在のなで鹿は弘化3年(1846)に造られたもので、作者は江戸時代の名工・日下の小平次です。元記事の「1848(弘化3)年」は西暦と元号が一致しておらず、弘化3年は1846年にあたります。
左右の鹿はそれぞれ異なる姿をしています。向かって右側には角を持つ父鹿、左側には母鹿と仔鹿が表され、親鹿が仔鹿を優しく育む姿となっています。単に神使である鹿を一対で置いたものではなく、親子の情愛まで表現されていることが特徴です。
日下の小平次は現在の東大阪市日下周辺で活躍した石工で、その仕事は枚岡神社だけでなく、石切劔箭神社など周辺の神社にも残されています。
枚岡神社 撫で鹿 右側

健康や家族の平安を願って撫でる神鹿

なで鹿は眺めるだけでなく、実際に撫でて祈願することができます。
枚岡神社では、健康、家族の平安、子どもの幸せ、旅行の安全などを願いながら撫でるものとされています。父鹿と、仔鹿を慈しむ母鹿という姿からも、特に家族や子どもの幸せを願う信仰との結びつきを感じられます。
枚岡神社では手水所にも鹿の像が置かれており、境内の各所で神鹿の姿を見ることができます。そのなかでも、弘化3年(1846)から残るなで鹿は、武甕槌命の「鹿島立」の故事と、親子の幸せを願う信仰の両方を伝える存在です。
拝殿へ向かう際には左右の鹿をそれぞれ見比べ、願いを込めながら優しく撫でて参拝したい場所です。

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