有名度
関脇大神神社
おおみわじんじゃ
奈良県桜井市三輪1422
夫婦岩
更新日:2026年9月29日
神と人間の恋物語が伝わる岩
二の鳥居をくぐり参道を進んだ先、左手側には「夫婦岩(めおといわ)」と呼ばれる2つの岩が寄り添うように鎮座しています。まるで夫婦のように並ぶ姿からその名で呼ばれ、現在は縁結びや恋愛成就、夫婦円満のご利益で篤い信仰を集めています。夫婦岩は単なる形の珍しい岩ではありません。古くから神の鎮まる磐座(いわくら)として崇められてきた、大神神社の信仰を伝える霊石です。

そして夫婦岩を特別な場所にしているのが、大神神社の御祭神・大物主大神と活玉依姫(いくたまよりひめ)の恋物語です。『古事記』に記された有名な神婚譚であり、「三輪」という地名の由来にもつながる物語です。

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昔、活玉依姫という美しい姫のもとへ、たいそう麗しい若者が夜ごと訪れるようになりました。2人は恋に落ち、やがて姫は身ごもります。しかし、姫にも若者がどこの誰なのか分かりませんでした。それを不思議に思った両親は、若者が再び訪ねてきたら床に赤土をまき、糸巻きの麻糸を通した針を若者の衣の裾に刺しておくよう姫に教えます。
翌朝、若者の姿は消えていました。しかし、衣につけた糸は戸の鍵穴を通って外へと続いています。姫たちがその一本の糸をたどっていくと、行き着いた先は三輪山でした。夜ごと姫のもとへ通っていた若者の正体は、三輪山に鎮まる大物主大神だったのです。そして姫が身ごもった子もまた、神の子であることが明らかになりました。
このとき糸巻きには、麻糸が「三勾(みわ)」だけ残っていました。これによって、この土地を「美和」と呼ぶようになったと『古事記』には記され、現在の「三輪」の地名につながる説話として伝えられています。
この神話から、夫婦岩は「運命の赤い糸」ゆかりの地とも言われています。姿を消した恋人と活玉依姫を最後までつないでいた一本の糸。その糸をたどったことで、愛する相手が三輪山の神・大物主大神であることが分かったという物語は、まさに神と人を結んだ運命の糸です。

夫婦岩の周囲には、えんむすびや夫婦円満を願う絵馬が数多く奉納されています。また、2つの岩が寄り添う姿をデザインした「夫婦岩えんむすび守」も人気です。

大神神社で縁結びを願うなら、ぜひ立ち寄りたい場所です。2つの岩が寄り添う姿だけでなく、一本の糸によって神と人が結ばれた三輪山説話を知ってから参拝すると、夫婦岩がなぜ縁結びの磐座として信仰されているのかが、より深く感じられます。
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