日本武尊と神馬が迎える参道
西大鳥居から参道を進み、本殿へ向かう途中、手水舎の隣には御祭神・日本武尊と神馬の銅像が並んで建っています。参拝者を迎えるように配置されており、大鳥大社の御祭神と歴史を一度に知ることができる人気の見どころです。日本神話の英雄・日本武尊と、平清盛の伝承を今に伝える神馬が並ぶ姿は、大鳥大社ならではの景観となっています。
日本武尊像は古代の装束をまとい、左手に草薙剣を携えた勇壮な姿で表現されています。台座には「祭神 日本武尊御神像」と刻まれ、大鳥大社宮司・山本博之氏による揮毫が添えられています。精悍な表情や衣の細かな造形まで丁寧に仕上げられており、日本神話に登場する英雄としての威厳が感じられます。
御祭神である日本武尊は、『古事記』や『日本書紀』に登場する皇子で、西国や東国を平定した英雄として知られています。像が手にする草薙剣は三種の神器の一つで、日本武尊が東征の途中、野火の危機を切り抜けたという神話でも知られる名剣です。そのため、日本武尊をまつる神社では草薙剣を携えた姿で表現されることが少なくありません。
日本武尊像は、参道を歩く参拝者が自然と目を向ける場所に建立されています。本殿へ向かう前に御祭神の姿を拝することができるため、参拝前に祭神へ思いを馳せる場所としても親しまれています。晴れた日には周囲の木々を背景に銅像が映え、写真撮影を楽しむ参拝者の姿も多く見られます。
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隣に建つ神馬像は、平治元年(1159年)頃に平清盛が愛馬「飛鹿毛(とびかげ)」を大鳥大社へ奉納したという伝承をもとに制作されたものです。力強く堂々とした姿は、古くから武将たちの信仰を集めてきた大鳥大社の歴史を今に伝えています。
神馬は古くから神様の乗り物と考えられ、全国の神社でも神聖な存在として大切にされてきました。現在では実際の神馬を飼育する神社は少なくなりましたが、銅像としてその姿を伝える神社は多く、大鳥大社の神馬像も古くから受け継がれてきた信仰を
神馬の鞍には、大鳥大社の神紋である「八尋の白鳥」があしらわれています。この神紋は、日本武尊が亡くなった後に白鳥となって飛び立ったという伝説に由来するものです。境内の各所や御朱印、授与品などにも用いられており、大鳥大社を象徴する意匠として親しまれています。
参拝の際は、神馬の鞍だけでなく、賽銭箱や提灯、授与品などにも同じ「八尋の白鳥」の神紋を見ることができます。日本武尊と白鳥伝説との深い結び付きを感じられるだけでなく、大鳥大社ならではの歴史や信仰を知る手がかりにもなります。神話と歴史が息づくこの場所は、本殿へ向かう前にぜひ足を止めて見学したい見どころの一つです。