有名度
関脇三嶋大社
みしまたいしゃ
静岡県三島市大宮町2-1-5
田祭
更新日:2026年9月19日
その年の豊穣を祈る予祝神事
三嶋大社では毎年1月7日に「田祭(たまつり)」が行われます。田祭に続いて行われる「御田打神事(おたうちしんじ)」は、その年の年頭に五穀豊穣と天下泰平を祈る予祝神事です。
その起源は古く、平安時代に始まったともいわれています。鎌倉時代には盛んに行われるようになり、室町時代には現在につながる狂言形式の芸能として整えられたと考えられています。現在は静岡県の無形民俗文化財に指定されています。
歌川広重(Wikipedia パブリック・ドメイン)当日は午後1時から御殿で田祭が斎行され、引き続き舞殿で御田打神事が行われます。
舞殿の中央には薄縁(うすべり)が敷かれ、これを田に見立てて神事が進められます。
登場するのは、白いお面をつけた舅の「穂長(ほなが)」と、黒いお面をつけた婿の「福太郎(ふくたろう)」です。
その年の恵方から現れた穂長と福太郎が、苗代所を選ぶところから種まき、鳥追いまで、米作りの一連の過程を狂言風に演じます。
田起こしの場面では牛に扮した子供が登場し、牛の鳴き声をまねる可愛らしい場面もあります。一方、雨乞いの場面では雨や雷鳴を表す太鼓が打ち鳴らされ、舞殿には迫力ある音が響きます。
農作業を演じながら、その年に実際の田でも豊かな実りが得られることをあらかじめ祝うところに、この神事の大きな特徴があります。
神事が終わると、境内では紅白の小餅や種もみがまかれます。「福」とともにこれらを授かろうと、多くの参拝者で賑わいます。
かつては拾った種もみを持ち帰り、自分の田の水口に撒いて豊作を願う人もいたといわれています。
お田打ちから生まれた名物「福太郎」
この御田打神事に登場する福太郎は、現在では三嶋大社を代表する縁起餅「福太郎」のモデルとしても親しまれています。福太郎は黒いお面をつけて登場する人物で、神事での役割とその名前から「福の種蒔く福太郎」と呼ばれ、福を授ける存在として親しまれてきました。
三嶋大社名物の福太郎餅も、この福太郎の顔を表したものです。
三嶋大社公式でも、福太郎の顔がお餅となり、食べる人々に福を授けていると紹介されています。

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