有名度
関脇三嶋大社
みしまたいしゃ
静岡県三島市大宮町2-1-5
三嶋大社本殿・幣殿・拝殿
更新日:2026年9月19日
東海地域最大級の本殿
三嶋大社の社殿は、本殿・幣殿・拝殿の3つの建物が連なる複合社殿であり、三嶋大社ではこれらを総じて「御殿」と称しています。
特に本殿は屋根の高さが16mに及び、東海地域に残る古建築社殿としては最大級の規模を誇ります。本殿の妻飾や幣殿と拝殿の接合部など、細部の形式や意匠にも趣向が凝らされており、江戸時代末期を代表する装飾豊かな複合社殿建築として高く評価されています。

現在の社殿が造営されたのは江戸時代末期です。以前の社殿は嘉永7年(1854)11月4日に発生した東海地震によって大きな被害を受けました。
再建を指揮したのが、当時の神主・矢田部盛治です。盛治は全国で再建のための勧進を行って資金を集め、長い歳月をかけて復興を進めました。本殿・幣殿・拝殿は慶応2年(1866)9月9日に落成。その後も境内の復興が続けられ、明治元年(1868)にかけて主要な建造物が再建されました。
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精巧な彫刻に注目
三嶋大社の御殿で特に注目していただきたいのが、欅材に施された精巧な彫刻です。矢田部盛治の日記には、安政4年(1857)10月16日に彫工の後藤芳治良、翌安政5年(1858)2月14日には伊豆の名工・小沢半兵衛と希道を雇い入れ、それぞれの弟子たちとともに社殿彫刻の制作に従事させたことが記録されています。

拝殿正面には、日本神話の「天岩戸」を題材とした彫刻があります。天照大御神が天岩戸から姿を現す場面で、暗闇に包まれていた世界に再び光が戻るという、天岩戸神話を象徴する一幕が表現されています。

吉備真備は遣唐使として唐へ渡り、帰国後は朝廷で活躍した奈良時代を代表する学者・政治家です。唐でさまざまな学問や文化を学んだ人物として知られ、その吉備真備にまつわる説話を題材とした場面が社殿に刻まれています。

鵺は『平家物語』などに登場する怪物で、源頼政が弓で射落とし、家来の猪早太がとどめを刺したという伝説が伝わります。彫刻を見ると、中央に鵺、弓を持った源頼政、太刀を構える猪早太の姿を確認することができます。
天岩戸、吉備真備、源頼政の鵺退治と、一つの拝殿にまったく異なる物語を題材とした彫刻が並んでいるのも三嶋大社の御殿の面白さです。
社殿そのものが国の重要文化財であるだけでなく、上質な欅の素木の美しさと、名工たちが手掛けた華やかな彫刻を同時に楽しめるのが大きな見どころです。参拝する際は正面からお参りするだけでなく、ぜひ頭上や軒下の細かな彫刻までじっくりと見てみてください。
御祭神・ご利益
御祭神は大山祇命と積羽八重事代主神の二柱で、総じて三嶋大明神と称されています。大山祇命は山森農産の守護神として、積羽八重事代主神は恵比須様とも称される福徳の神として信仰されています。三嶋大社では古くから農業・漁業・工業・商業など幅広い産業の守護神として崇敬されてきました。

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