有名度
大関鵜戸神宮
うどじんぐう
宮崎県日南市大字宮浦3232番
御本殿
更新日:2026年10月19日
岩窟内に建つ美しい御本殿
鵜戸神宮の御本殿は、波浪による侵食で形成された海蝕洞(かいしょくどう)内に鎮座しています。東西38メートル、南北29メートル、高さ8.5メートルの広さを誇る岩窟のなかに建つ、美しい朱色の御本殿は見どころのひとつでしょう。鵜戸神宮では、この岩窟を主祭神「日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊」の産殿の址と伝えています。身重となった豊玉姫は「天孫の御子を海原で産むことはできない」と鵜戸の地を訪れ、この岩窟に産屋を建てました。しかし、屋根を鵜の羽で葺き終わらないうちに御子が誕生したため、「鸕鷀草葺不合尊」の御名が付いたと伝えられています。

御本殿は、本殿、幣殿、拝殿が一体となった権現造風の八棟造が特徴です。屋根には千鳥破風と唐破風が設けられ、複雑に重なる屋根と鮮やかな朱塗りの社殿が、周囲を取り囲む岩肌と美しい対比を見せています。

宮崎県の最初の地誌である『日向地誌』には、1459年(長禄3年)に第102代後花園天皇が勅使を派遣して岩屋を見聞させたと記録されています。中世には日向国の鎮守として各地の武将から崇敬を集め、江戸時代には飫肥藩領とその周辺の人々から厚い信仰を集めました。
現在の本殿は、江戸時代の1711年(正徳元年)に五代飫肥藩主・伊東祐実によって改築されたものです。その後、1890年(明治22年)に大規模な改修が行われ、さらに1968年(昭和43年)にも改修されました。鵜戸神宮によると、この1968年の改修は実に257年ぶりの大規模なものでした。
近年では屋根や本殿の老朽化が目立つようになったため、平成8年度から平成9年にかけても改修が行われています。
幾度もの改修を重ねながらも、権現造の様式は往時の姿が受け継がれています。その文化的価値の高さや、岩窟内に納まるように建てられた独特の社殿であることなどから、1995年(平成7年)3月23日に宮崎県の有形文化財に指定されました。

御本殿を参拝する際には、朱塗りの美しい社殿だけでなく、その社殿を包み込む巨大な岩窟にも注目してみてください。
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