大山祇神社のクスノキ群 | 大山祇神社 - 神社ファン

有名度

関脇

大山祇神社

おおやまづみじんじゃ

愛媛県今治市大三島町宮浦3327

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大山祇神社のクスノキ群

更新日:2026年11月6日

国の天然記念物に指定された原始林

大山祇神社の境内には、数多くのクスノキが群生しています。幹周1m以上の大木が38本、それ以下のものも数百本を数え、昭和26年(1951)6月9日に「大山祇神社のクスノキ群」として国の天然記念物に指定されました。境内に広がるクスノキ群は、大三島にかつて存在した原始林の面影を今に伝える貴重な自然遺産です。
かつて大三島はクスノキやトベラ、ウバメガシなどの原生林に覆われていましたが、伐採や洪水などの影響で明治時代までにほとんど失われ、現在は大山祇神社周辺にその面影を残すのみとなっています。神社では古くから樹木が神聖なものとして大切にされてきたため、境内には多くの巨木が残され、豊かな社叢(しゃそう)が形成されています。
クスノキは暖かい地域に自生する常緑広葉樹で、成長すると幹が太くなり、枝を大きく広げるのが特徴です。大山祇神社では樹齢数百年から数千年と伝わる古木が生育しており、根元が大きく張り出したものや、複雑な形に成長した幹など、長い年月を経た巨樹ならではの姿を見ることができます。また、クスノキ以外にもアラカシやクロガネモチなどの樹木が混生し、豊かな鎮守の森を形成しています。
大山祇神社楠木群
元亨2年(1322)の兵火や享保7年(1722)の大洪水など、このクスノキ群も幾度となく被害を受けてきました。特に大洪水では境内の樹木にも大きな被害が及び、長い歴史の中で倒木や枯死した古木も少なくありません。それでも現在まで多くの巨樹が受け継がれてきたことは、大山祇神社が古くから神聖な場所として守られてきた歴史を物語っています。国の天然記念物に指定された理由は、個々のクスノキの大きさや樹齢だけではありません。長い年月を経た巨木がまとまって生育し、かつての大三島の自然環境を伝えていることにも大きな価値があります。神社の社殿と一体となった樹林の景観は、自然と信仰が深く結びついてきた日本の鎮守の森の姿を今に伝えています。
クスノキ群には、樹齢約2,600年と伝わる御神木「乎知命御手植の楠」をはじめ、能因法師の雨乞い伝説が残る「能因法師雨乞いの楠」、元寇で活躍した河野通有にゆかりのある「河野通有兜掛の楠」など、歴史ある楠が点在しています。それぞれの古木には神社の創建や雨乞い、武将の戦勝祈願にまつわる伝承が残されており、自然遺産であると同時に、地域の歴史を伝える存在にもなっています。
境内では、参道や社殿の周囲に立つ巨木が大きく枝葉を広げ、季節を問わず深い緑に包まれた景観を楽しめます。大山祇神社のクスノキ群は、幾度もの災害を乗り越えながら守り継がれてきた、大三島の自然と信仰を象徴する貴重な文化的景観です。

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