有名度
横綱厳島神社
いつくしまじんじゃ
広島県廿日市市宮島町1-1
七浦神社
更新日:2026年10月15日
七浦神社を参拝する御島廻り
宮島の海岸沿いには、古くから「七浦」と呼ばれる浦が点在しており、それぞれの浦には厳島神社の末社が鎮座しています。このうち第1拝所の杉之浦神社から第7拝所の御床神社まで、7つの神社を船で巡拝する神事が「御島廻式(おしまめぐりしき)」です。「御島廻り」や「七浦巡り」とも呼ばれ、宮島を海から一周しながら各浦の神々を参拝します。御島廻式は、厳島大神が鎮座する場所を求めて島を巡ったという伝承に由来します。厳島大神は島内の浦々を巡った末に現在の場所を鎮座地に定めたと伝えられ、厳島神社へ参拝する人々もその故事にならって島を巡り、七浦神社を参拝して身を清めました。宮島では「安芸の宮島まはれば七里、浦は七浦七恵比須」と古くから俚謡にも歌われています。御島廻式では七浦神社だけを巡るわけではありません。途中には七浦の拝所には含まれない包ヶ浦神社や養父崎神社も鎮座しています。特に養父崎は、厳島大神を導いたとされる神鴉の伝承が残る重要な場所です。神鴉は厳島大神が鎮座地を探して島を巡った際に道案内をしたと伝えられ、養父崎神社には霊鴉神が祀られています。七浦神社祭では祭典の後、養父崎沖で神鴉に粢団子を供える「御烏喰式」が行われます。
現在も毎年3月初旬と9月初旬には「七浦神社祭」が行われ、5月15日には厳島講の講社員による御島廻式が執り行われています。また祭典などに支障がなければ、8月を除く3月から11月まで、事前に厳島神社へ申し込んで御島廻式を行うこともできます。単なる島巡りではなく、厳島大神の故事にならい、言動や飲食にも注意して臨む厳格な潔斎の神事として受け継がれているものです。
一般の旅行者が宮島を船で一周し、七浦などを海上から巡る観光企画が開催されることもあります。通常の宮島観光では訪れることが難しい場所が多く、海から島を見ることで、厳島神社だけでは分からない宮島全体に広がる信仰の姿に触れることができます。

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七浦神社
御島廻式では宮島を巡り、第1拝所から第7拝所まで順番に参拝します。浦によって上陸して参拝する神社と、船上から参拝する神社があることも大きな特徴です。第1拝所は「杉之浦神社」です。御祭神は海を司る綿津見三神の一柱、底津少童命(そこつわたつみのみこと)。ここでは船から上陸して参拝します。
第2拝所は「鷹巣浦神社」です。御祭神は住吉三神の一柱、底筒男命(そこつつのおのみこと)。海に向かって社殿が建ち、御島廻式では船上から参拝します。
第3拝所は「腰少浦神社」です。御祭神は綿津見三神の一柱、中津少童命(なかつわたつみのみこと)。鷹巣浦神社と同じく海に面して鎮座し、船上から参拝します。
第4拝所は「青海苔浦神社」です。御祭神は住吉三神の一柱、中筒男命(なかつつのおのみこと)。ここでは上陸して参拝します。御島廻式では、海の神である綿津見三神と住吉三神が交互に祀られた浦々を巡っていくことになります。
第5拝所は「山白浜神社」です。御祭神は綿津見三神の一柱、表津少童命(うわつわたつみのみこと)。宮島南部の海岸に鎮座し、船上から参拝します。
第6拝所は「須屋浦神社」です。御祭神は住吉三神の一柱、上筒男命(うわつつのおのみこと)。ここでは再び上陸して参拝します。第1拝所からここまでを通して見ると、底津少童命・底筒男命、中津少童命・中筒男命、表津少童命・上筒男命と、海に関わる6柱の神々が順番に祀られていることが分かります。
そして最後の第7拝所が「御床神社」です。御祭神は御本社と同じ市杵島姫命・田心姫命・湍津姫命の宗像三女神で、船上から参拝します。御床は、厳島大神が現在の御本社へ鎮座する以前に仮遷座したと伝えられる神聖な場所です。また、この地の岩盤に見られる亀裂が、厳島神社の神紋「三亀甲剣花菱」の起こりになったとも伝えられています。
なお、厳島神社公式サイトで「七浦神社」として紹介されている末社には、7つの拝所のほかに「包ヶ浦神社」と「養父崎神社」もあります。包ヶ浦神社には塩土翁を祀り、御島廻式では幣串と団子を供えて船上から参拝します。養父崎神社には厳島大神を導いた霊鴉神を祀り、こちらも船上から参拝します。いずれも第1~第7の拝所には数えられませんが、御島廻式を理解するうえでは欠かせない神社です。
海上の御本社だけでなく、島を取り囲む浦々にも厳島神社の信仰が広がっていることを実感できるのが七浦神社と御島廻式です。宮島そのものを神聖な島として捉えてきた信仰と、海上から神々を巡拝する古い祭祀の姿を現在に伝えています。
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