有名度
横綱厳島神社
いつくしまじんじゃ
広島県廿日市市宮島町1-1
奥宮 御山神社
更新日:2026年10月15日
嚴島神社の奥宮
宮島の弥山山頂付近には「御山神社(みやまじんじゃ)」が鎮座しています。厳島神社の境外摂社であり、弥山に鎮座する奥宮です。宮島ロープウェー獅子岩駅から山道を歩いた先にあり、弥山霊火堂から仁王門方面へ下る途中から脇道に入って向かいます。道中には石段や起伏のある山道が続くため、歩きやすい靴での参拝がおすすめです。御山神社は大きな巌の上にあるわずかな平地に建てられています。山中に朱塗りの3棟の本殿が並ぶ姿は、海上に壮麗な社殿を構える厳島神社とは大きく異なり、奥宮らしい静かな雰囲気です。周囲には弥山の山々と瀬戸内海を望む景観が広がり、天候に恵まれれば山上ならではの眺望も楽しむことができます。

御山神社は、平清盛が厳島神社の社殿を造営した際に奥宮として建てたと伝えられています。弥山そのものは古くから信仰の対象となった霊山であり、山麓の海上に建つ厳島神社と、山中の信仰は長い歴史のなかで深く結びついてきました。現在の御山神社は、本社と同じ宗像三女神を祀ることで、弥山における厳島神社の奥宮としての役割を担っています。

しかし1868年(明治元年)の神仏分離によって状況が大きく変わります。それまで三鬼大権現を祀っていた場所は御山神社となり、厳島神社の御祭神である宗像三女神を祀るようになりました。一方、三鬼大権現は現在の弥山本堂・霊火堂付近にある三鬼堂へと移されました。現在も三鬼堂では三鬼大権現への信仰が続いており、御山神社と三鬼堂は、宮島における神仏習合と明治時代の神仏分離の歴史を現在に伝えています。
本殿は3棟が「品」の字を描くように配置され、それぞれに宗像三女神の一柱が祀られています。中央殿には市杵島姫命、左殿には田心姫命、右殿には湍津姫命をお祀りしています。海上の御本社では三女神が同じ本殿に祀られているのに対し、奥宮では一柱ずつ別々の本殿に祀られているのが大きな特徴です。
中央の本殿はやや大きく、桁行一間、梁間五尺余で、小高い石の上に建っています。左右の本殿は同形式ながら中央殿よりやや小さく、いずれも一間社流造、丹塗り、檜皮葺です。巨大な巌と山林に囲まれた場所に3棟の朱塗りの本殿が並ぶ姿は、御山神社ならではの景観です。
宮島では海上の厳島神社がよく知られていますが、その背後にそびえる弥山も古くから信仰の重要な舞台でした。御山神社まで足を延ばすと、本社と同じ宗像三女神が山上にも祀られていることが分かります。海上の御本社と山上の奥宮をあわせて見ることで、海だけではなく弥山そのものと深く結びついてきた厳島信仰の広がりを感じることができます。
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