吉備津五所大明神の一社
岩山宮は、廻廊の途中から鳥居をくぐり石段を上った先、吉備の中山の山腹に鎮座する社です。石段はかなり長いので高齢者や小さなお子様の場合は休憩しながら登った方が良いでしょう。
吉備国の地主神である建日方別神をお祀りしており、古くから多くの人々に信仰されてきました。
建日方別神は『古事記』の国生み神話に登場する神です。伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)が日本列島を生み出した際、主な八つの島(大八島国)に加えて六つの島が生まれました。その六島のうちのひとつが吉備児島で、
建日方別はその別名とされています。
平安時代、吉備津神社は正宮、本宮、新宮、内宮、岩山宮の5つの社殿から構成され、これらを総称して
「吉備津五所大明神」と呼ばれていました。当時は5つの社殿のほかに72の末社も存在していたとされ、広大な神域が広がっていたと言われています。
岩山宮の特徴は、社殿内に
磐座が祀られていることです。この磐座は神聖なものとして扱われており、一般には公開されていません。
岡山県のあじさいの名所
吉備津神社は、
あじさいの名所としても親しまれています。廻廊の中央付近から岩山宮へと続く参道の両側に、約1,500株のあじさいが植えられており、6月中旬から7月上旬にかけて美しく咲き誇ります。
あじさい園は少なくとも30年以上前から存在しており、毎年少しずつ拡張されて現在の規模になりました。現在も毎年植樹が続けられ、その規模を広げています。斜面一面に広がるあじさいは壮観で、園内の通路を歩けばあじさいに手が届くほど間近で鑑賞できます。
特に、鳥居から伸びる階段の脇を彩るあじさいは、見どころのひとつでしょう。紫色の濃淡で参道が埋め尽くされる様子は圧巻で、日本の梅雨の季節ならではの景色を楽しむことができます。
見頃の時期には毎年「あじさいまつり」が開催され、多くの参拝者や観光客で賑わいます。