御神木 | 熊野本宮大社 - 神社ファン

有名度

関脇

熊野本宮大社

くまのほんぐうたいしゃ

和歌山県田辺市本宮町本宮1110番地

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御神木

更新日:2026年10月12日

熊野本宮大社の境内には、熊野信仰と深い関わりを持つナギをはじめ、枝垂桜やオガタマノキなどの御神木があります。それぞれに異なる由来や信仰があり、社殿とともに見ておきたい境内の見どころです。

熊野権現と関わりが深い「なぎの木」

授与所に向かって左手奥に立つのが「ナギの木」です。
ナギはマキ科ナギ属の常緑高木です。古くから神聖な木として神社の境内に植えられてきましたが、なかでも熊野三山では熊野権現と関わりの深い御神木として大切にされてきました。
ナギの葉には縦方向に丈夫な葉脈が走り、横方向には裂けにくいという特徴があります。その丈夫な葉から「縁が切れない」に通じるとして、夫婦円満や縁結びの縁起物とされてきました。
また「ナギ」という名前が、風がやんで海が穏やかになる「凪」に通じることから、航海安全や旅の安全を願う木としても信仰されています。
熊野詣が盛んだった時代には、熊野のナギの葉を懐に入れて道中の安全を願い、熊野から持ち帰る風習もありました。ナギの葉は熊野詣を終えた証としても大切にされ、熊野信仰の広がりとともに各地へ伝えられていったとされています。
熊野本宮大社でナギを見る際には、単なる境内の樹木ではなく、熊野詣に訪れた人々が旅の安全を託してきた御神木として注目したいところです。
なぎの木イメージ

遷座の頃から境内を見守る「枝垂桜」

授与所近く、「熊野坐神社」と刻まれた名号碑の後ろに立つのが枝垂桜です。
熊野本宮大社はかつて、現在地から約500m離れた大斎原に鎮座していました。しかし明治22年(1889)の大水害によって社殿の多くが倒壊・流失し、水害を免れた上四社3棟が明治24年(1891)に現在地へ遷座されました。
この枝垂桜は、熊野本宮大社が大斎原から現在地へ遷座した頃に植えられたと伝えられています。現在地における熊野本宮大社の歴史とともに、130年以上にわたって境内を見守ってきたことになります。
春になると垂れ下がった枝いっぱいに花を咲かせ、境内を華やかに彩ります。
特に見ておきたいのが、枝垂桜と神門が重なる春ならではの景観です。重厚な檜皮葺の神門と淡い桜の花が一緒に収まり、普段の厳かな境内とはまた違った表情を見ることができます。
熊野本宮大社が現在地へ遷座した歴史を伝える木でもあるため、春の美しい桜としてだけでなく、大斎原から現在地へと続く本宮の歩みとあわせて見たい御神木です。
枝垂桜
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神楽鈴の由来ともいわれる「オガタマノキ」

神門をくぐった先に植えられているのが「オガタマノキ」です。
オガタマノキはモクレン科の常緑高木で、日本に自生するモクレン科の植物では唯一の常緑樹です。暖地の山林などに自生し、春になると香りのある白い花を咲かせます。
古くから神社に植えられ、神前に供えられるなど、神事とも関わりの深い神聖な木として扱われてきました。
「オガタマ」という名前については、神霊を招く「招霊(おぎたま)」が転じたものとする説があります。神霊を招く木と考えられてきたことから、神社との結びつきが深い樹木です。
オガタマノキは天岩戸神話とも結びつけられています。天照大神が天岩戸に隠れた際、天鈿女命が岩戸の前で舞った故事から、その手にした木がオガタマノキであったとする伝承が伝えられています。
また、オガタマノキになる赤い実が鈴のように見えることから、巫女が神楽を舞う際に用いる神楽鈴は、この実の姿をかたどったものともいわれています。
春には香りのある白い花を咲かせるため、花の時期に参拝するなら、その姿にも注目です。神門をくぐると社殿へ意識が向きがちですが、神霊を招く木として古くから神聖視され、神楽とも結びつけられてきたオガタマノキも、熊野本宮大社で見ておきたい御神木のひとつです。
おがたまの木

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