有名度
関脇熊野本宮大社
くまのほんぐうたいしゃ
和歌山県田辺市本宮町本宮1110番地
産田社
更新日:2026年10月12日
新たなものを生み出す伊邪那美命の荒御魂「産田社」
熊野本宮大社から旧社地・大斎原へ向かう途中に鎮座しているのが、末社の「産田社(うぶたしゃ)」です。現在の熊野本宮大社から大斎原までは徒歩10分ほど。その途中に産田社があり、熊野本宮大社でも大斎原へ向かう際に産田社へ参拝するよう案内しています。
緑の生垣に囲まれた小さな境内の中央には、石の台座の上に石祠が祀られています。大きな社殿が建つ神社ではありませんが、鳥居の先に石祠が鎮まり、その周囲には熊野本宮らしいのどかな田園風景が広がっています。鳥居前から田んぼ越しに望む大斎原の大鳥居も、産田社を訪れた際に見ておきたい風景です。

伊邪那美命の荒御魂を祀る
御祭神は伊邪那美命の荒御魂です。伊邪那美命は伊邪那岐命とともに国生み・神生みを行った、日本神話を代表する母神です。『古事記』では淡路島をはじめとする島々を生み、さらに海、風、山、野、火などに関わる多くの神々を生んだとされています。
産田社では、こうした伊邪那美命を八百万の神々をはじめ、すべてを生み出した「産土の神」として仰いでいます。
熊野本宮大社も産田社について「新たなものを生み出すパワーを感じる神社」と紹介しています。子どもを授かることだけではなく、何かを新しく始めるときにも参拝したい神社です。
また、伊邪那美命は女性の守り神とされ、毎年4月14日に行われる産田社例祭では、道開き、安産、病気平癒が祈願されます。
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伊邪那美命の荒御魂の力を受ける「産守り」
熊野本宮大社では、産田社に鎮まる伊邪那美命の荒御魂の御力を受ける「産守り(うぶまもり)」を授与しています。安産や子孫繁栄だけではなく、新たなものを生み出す力を授かるお守りとされ、新しいことに挑戦するときにも持ちたいお守りです。
産田社そのものには授与所がないため、産守りは熊野本宮大社で授かります。産田社へ参拝するなら、本宮大社で産守りを受けてから大斎原へ向かうのもよいでしょう。

伊邪那美命の御陵と伝わる「花の窟」
伊邪那美命にゆかりの深い熊野の神域として、三重県熊野市にある「花の窟(はなのいわや)」も知られています。『日本書紀』の一書には、伊邪那美命が火の神を生んだ際に亡くなり、紀伊国熊野の有馬村に葬られたと記されています。その葬地に比定されているのが花の窟で、高さ約45mの巨岩そのものを御神体として祀っています。

熊野本宮大社の産田社では「生み出す神」として伊邪那美命の荒御魂に祈り、熊野市の花の窟ではその御陵と伝わる巨岩を祀る。同じ伊邪那美命への信仰を通して見ると、熊野という地域に残る神話の広がりを感じることができます。
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