率川神社率・率川阿波神社 | 大神神社 - 神社ファン

有名度

関脇

大神神社

おおみわじんじゃ

奈良県桜井市三輪1422

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率川神社率・率川阿波神社

更新日:2026年9月29日

奈良市最古の神社「率川神社」

大神神社の摂社「率川神社(いさがわじんじゃ)」は、御本社から北の方角、奈良市本子守町に鎮座しています。正式には「率川坐大神御子神社(いさがわにいますおおみわみこじんじゃ)」といい、『延喜式』神名帳にも記載される古社です。
創建は飛鳥時代の593年(推古天皇元年)。大三輪君白堤(おおみわのきみしらつつみ)が勅命によって、神武天皇の皇后である媛蹈韛五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめのみこと)をお祀りしたことに始まります。平城京遷都より100年以上も前に創建された、奈良市最古の神社です。
率川神社 鳥居
本殿は春日造の社殿が三棟並ぶ特徴的な姿をしています。中央には御子神である媛蹈韛五十鈴姫命、向かって右には御母神の玉櫛姫命(たまくしひめのみこと)、向かって左には御父神の狭井大神(さいのおおかみ)がお祀りされています。狭井大神は大神神社の御祭神・大物主大神と同じ神様です。
父神と母神が中央の御子神を左右から寄り添うように守る姿から、古くより「子守明神(こもりみょうじん)」と親しまれてきました。安産・育児・生育安全・家庭円満などに御神徳があるとして、篤い信仰を集めています。
率川神社 拝殿
三棟の本殿はいずれも一間社春日造、檜皮葺で南向きに並び、奈良県の指定有形文化財となっています。2007年(平成19年)には、1862年(文久2年)以来となる本殿の保存修理が完成しました。
率川神社 本殿
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笹百合を捧げる「三枝祭」

率川神社を代表する祭典が、毎年6月17日に行われる「三枝祭(さいくさのまつり)」です。笹百合を用いることから「ゆりまつり」とも呼ばれています。
御祭神・媛蹈韛五十鈴姫命は、三輪山の麓を流れる狭井川のほとりに住んでいたと伝えられています。その周辺には笹百合が美しく咲いていたことから、姫神をお慰めするため、笹百合を捧げる祭りが行われるようになったと伝わります。
祭典では、笹百合で飾られた酒樽を神前に供え、4人の巫女が笹百合を手に「うま酒みわの舞」を奉奏します。
また、前日の6月16日には「ささゆり奉献神事」が行われます。大神神社の御神花である笹百合を三輪山から率川神社へ届ける神事で、大神神社からJR三輪駅へ運ばれた笹百合は、列車でJR奈良駅まで運ばれます。奈良駅からは行列を組み、奈良市街を通って率川神社へ奉献され、翌日の三枝祭で神前に供えられます。
大神神社から遠く離れた奈良市に鎮座する率川神社ですが、三輪山の笹百合を毎年運んで奉献する三枝祭には、大神神社と率川神社の深いつながりが現在まで受け継がれています。

奈良市最古の恵比須社「率川阿波神社」

率川神社の境内、住吉社と春日社の間には「率川阿波神社(いさがわあわじんじゃ)」が鎮座しています。
御祭神は事代主神(ことしろぬしのかみ)。恵比須さまとして信仰され、親しみを込めて「阿波えびすさん」と呼ばれています。『延喜式』神名帳にも記載される古社で、奈良市最古の恵比須社とされています。
率川阿波神社 鳥居
社伝によると、創建は光仁天皇の宝亀年間(770~780年)。藤原是公(ふじわらのこれきみ)が神託を受け、阿波国から事代主神を勧請したことに始まると伝えられています。
その創建には興味深い伝承があります。
事代主神は阿波国で武甕槌命とともに祀られていましたが、武甕槌命が三笠山へ遷った後、藤原是公の夢に事代主神が現れ、自らも奈良の率川のほとりに住みたいと告げたといいます。そこで藤原是公が社殿を建立し、阿波国から事代主神を勧請したのが率川阿波神社の始まりとされています。この由緒は鎌倉時代の文永2年(1265)に記された『大神分身類社鈔並附尾』にも伝えられています。
率川阿波神社は、もともと現在の率川神社境内ではなく、北東に位置する奈良市西城戸町に鎮座していました。長い年月の中で次第に衰微し、明治時代には小さな祠を残すのみとなりました。
その後、1920年(大正9年)に率川神社境内に社殿が建立されて遷され、1959年(昭和34年)の境内整備に伴って、春日社・住吉社とともに現在の場所へ遷座しました。
現在も奈良市最古の恵比須さまとして信仰され、毎年1月4日には「初戎宵宮祭」、翌5日には「初戎祭」が行われます。商売繁盛を願う参拝者で賑わい、初戎では福笹に縁起物を飾った「吉兆」も授与されます。
率川阿波神社 社殿
飛鳥時代に創建された奈良市最古の神社と、その境内に鎮座する奈良市最古の恵比須社。率川神社を訪れた際には、三殿が並ぶ本殿だけでなく、長い歴史を持つ率川阿波神社にもあわせて参拝してみてください。

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