有名度
関脇大神神社
おおみわじんじゃ
奈良県桜井市三輪1422
薬井戸
更新日:2026年9月29日
万病に効く霊験あらたかな御神水
狭井神社の拝殿左奥には、「薬井戸(くすりいど)」と呼ばれる井戸があります。神体山である三輪山から湧き出す御神水で、「狭井の御神水」「くすり水」とも呼ばれています。古くから病気平癒や身体健康、福寿延命などを願う霊験あらたかな水として信仰され、万病に効くと伝えられてきました。現在も御神水を求めて多くの参拝者が訪れています。
薬井戸には、その場で御神水をいただくための紙コップも用意されています。三輪山から湧き出す水量には限りがあるため、現在は容器を使用した大量の持ち帰りはできません。また夜間の御神水拝戴も中止されています。
この御神水の霊験にあやかろうと、自分でいただくだけでなく、病床にある家族などのために汲んで帰る人も少なくありません。

酒造りや製薬にも使われてきた御神水
狭井の御神水は、病気平癒を願って飲むだけの水ではありません。古くからさまざまな仕事に携わる人々が、その霊徳にあやかってきました。現地に掲げられている「狭井神社の霊泉」の案内には、酒造家は酒造りに、製薬業者は薬の製造に、さらに書画に精進する人々も用水として使用し、御神水の広大な霊徳を仰いできたことが記されています。
このほか、菓子屋や地元の素麺屋などが新しい商品をつくり始める際に御神水をいただくとも伝えられています。茶の湯や書画に熱心に取り組む人が、大切な仕事を手がける際に用水として使うこともあるといいます。
三輪と素麺の関係は非常に古く、三輪素麺の起源伝承にも三輪の清らかな湧き水が登場します。三輪山から湧き出す水は、人々の健康を願う御神水であると同時に、この土地の酒造りや製薬、食文化などとも結びついてきました。

雨乞いにも使われたと伝わる御神水
さらに、狭井の御神水には雨乞いにまつわる伝承も残されています。丹波地方では、かつて旱魃(かんばつ)が続くと農家の人々が狭井神社を訪れ、御神水をいただいて帰ったと伝えられています。その水を地元の氏神へ持ち帰って雨を祈ると、雨が降ったとされています。
病気平癒や身体健康を願う人、病床にある家族のために水を求める人、酒造家や製薬業者、ものづくりに携わる人、さらには雨を願う農家まで、さまざまな人々が三輪山から湧く水に神の力を求めてきました。

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