摂社 紀伊神社 | 春日大社 - 神社ファン

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春日大社

かすがたいしゃ

奈良県奈良市春日野町160

摂社 紀伊神社

更新日:2026年5月8日

万物の生気、命の根源を司る「紀伊神社」

奥の院道を南東に進んだ先、境内の南端には紀伊神社が鎮座しています。1133年の平安時代、「長承注進状」に初めて記録が残されていることから、創建はそれ以前だと考えられています。
春日大社の摂社であり、かつては「奥の院」または「木宮社」とも呼ばれていました。社殿は流造、屋根は檜皮葺であり、拝殿が付いているのが特徴です。
紀伊神社 鳥居と社殿
御祭神は「五十猛命」「大屋津姫命」「抓津姫命」の3柱の神様がお祀りされています。3柱とも素盞鳴命の御子神で、五十猛命は兄神、大屋津姫命と抓津姫命は妹神です。父神の命により全国の山々に樹木の種をもたらした樹神とされています。「あらたな生気を頂く神様」として人々から篤い信仰を受けています。
紀伊神社 鳥居と社殿 全体Saigen Jiro (wikipedia CC0)

磐座

紀伊神社の周辺では、ふたつの磐座を確認することができます。ひとつめは伊勢遥拝石です。紀伊神社の手前には伊勢神宮遥拝所があり、そこにはふたつに割れた伊勢遥拝石が安置されています。石の間が伊勢神宮を向いていることから、遥拝石として大切にされてきました。
紀伊神社 磐座
鎌倉時代に書かれた「中臣祐定記」では、この場所のことを臥拝と記載しており、また江戸時代の「春日大宮若宮御祭礼図」にも、ここで人々が手を合わせて伊勢神宮を遥拝している様子が書かれています。

龍王珠石

ふたつめの磐座は、紀伊神社の隣にある龍王珠石(りゅうおうじゅせき)です。この石群は雨乞いの司る龍神「善女龍王」が、尾玉を納めた場所だと言われています。
龍王珠石
御蓋山を神体山とする春日大社では、中世に龍神信仰が盛んに行われていました。能の演目に「春日龍神」があるほどです。奈良盆地は降水量が少なく、そのため重要な水源地である御蓋山に龍神信仰が生まれたのではないかと言われています。
これらふたつの磐座は、春日大社の歴史を知る上で重要なものだといえるのではないでしょうか。訪れた際は、ぜひ磐座にも注目してみてください。

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