回廊 | 春日大社 - 神社ファン

有名度

大関

春日大社

かすがたいしゃ

奈良県奈良市春日野町160

😞 🙁 😐 🙂 😄

回廊

更新日:2026年9月27日

御本殿を囲む朱塗りの回廊

御蓋山の中腹に鎮座する春日大社では、御本殿をはじめとした主要な建物の周囲を「南回廊」「東回廊」「西回廊」「北回廊」が巡っています。
朱塗りの柱が連なる美しい回廊で、中央は連子窓で仕切られています。左右それぞれに棟を設け、その上に大棟を架ける複廊形式の三棟造という珍しい構造も特徴です。
回廊
現在残る回廊は安土桃山時代の慶長年間(1596~1615)に造営されたもので、明治34年(1901)には国の重要文化財に指定されました。
回廊を彩る釣燈籠も春日大社を代表する見どころです。境内には約2000基の石燈籠と約1000基の釣燈籠、合わせて約3000基もの燈籠があります。
2月の節分と8月14日・15日に行われる春日万燈籠では、境内にあるすべての燈籠に浄火が灯されます。朱塗りの回廊に無数の灯が浮かび上がる、春日大社を代表する幻想的な光景です。

南回廊

南回廊は、表参道から訪れた参拝者が最初に目にする回廊です。
南回廊
正門である南門を中心に東西それぞれ約21m延び、両端で北へ折れて東回廊・西回廊へとつながっています
南回廊の檜皮葺
南門の東側へ続く回廊は切妻造で、屋根は檜皮葺を基本とし、一部が本瓦葺です。南門から西側の慶賀門までの区間は両下造で、檜皮葺となっています。
南回廊には授与所が設けられており、御札や御守りなどの授与品を受けられるほか、「春日大社」の御朱印もこちらで受け付けています。
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東回廊

南門付近にある特別参拝受付で初穂料を納めて回廊内へ進むと、多くの釣燈籠が並ぶ東回廊を歩くことができます。
東回廊
東回廊は約37mあり、ほぼ中央には影向門が建っています。そこからさらに北へ延び、東御廊と接する場所で終わります。
東回廊で特に注目したいのが、回廊中央に設けられた連子窓です。
春日大社は神山である御蓋山の中腹に鎮座しています。神聖な御蓋山の地形を大きく変えることなく斜面に沿って建物を造ったため、通常は長方形になる連子窓も場所によって斜めに傾き、平行四辺形になっています。
回廊の連子窓が斜め
朱塗りの回廊や釣燈籠だけに目を奪われがちですが、連子窓の形を見比べながら歩いてみてください。御蓋山の自然を尊重しながら社殿を築いた春日大社ならではの建築を見ることができます。

西回廊

西回廊は約57mあり、南から順に慶賀門、清浄門、内侍門の3つの門が並んでいます。
西回廊
南門から慶賀門までの屋根は檜皮葺ですが、慶賀門から清浄門、さらに内侍門へと続く回廊は本瓦葺となっています。一方、回廊の途中に設けられた慶賀門・清浄門・内侍門そのものは檜皮葺です。
朱塗りの柱や釣燈籠だけでなく、檜皮葺から本瓦葺へと変化する屋根にも注目すると、西回廊の違った表情を楽しむことができます。
西回廊の屋根
なかでも最も南側にある慶賀門は、古くから正式な参入門とされた格式高い門です。中央の清浄門は、かつて僧正門と呼ばれ興福寺の僧侶が参入した門でした。それぞれの門によって利用する人が異なっていたことも、西回廊の興味深い特徴です。
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北回廊

北回廊は約27m。切妻造で、屋根は本瓦葺です。御本殿の後方へ回り込む直前で回廊は終わっています。
北回廊
実は春日大社の御本殿を囲む回廊は、完全な四角形にはなっていません。御本殿から見て東北(丑寅)の方角だけは回廊になっておらず、築地塀が残されています。
古代の春日大社では、御本殿を中心とする大宮の四方を築地塀が囲んでいました。治承3年(1179)に築地塀が現在のような回廊へと改築されましたが、東北は御本殿の鬼門にあたるため、この部分だけは回廊への改築を免れたと伝えられています。
春日大社 回廊東北角の築地
現在も「回廊東北角の築地」として古い形式が残されており、春日大社の建築と古来の方角信仰との関係を知ることができる興味深い場所です。
また北回廊には「藤浪之屋(ふじなみのや)」があります。江戸時代まで神職の詰所として使われていた建物で、現在は万燈籠の幽玄な雰囲気を体験できる場所として公開されています。
室内には数多くの釣燈籠が吊るされ、実際に火が灯された状態で万燈籠の光景が再現されています。春日万燈籠の日でなくても、暗闇に浮かび上がる燈籠の灯を間近で見ることができます。
春日万燈籠
南・東・西・北で長さや屋根、構造が異なる春日大社の回廊。約1000基の釣燈籠を眺めるだけでなく、屋根の葺き方、斜面に合わせた連子窓、鬼門に残された築地塀など、場所ごとの違いを探しながら歩いてみてください。

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