大阪府下最大の木造社殿
表大門から真っすぐ正面に見えるのが、拝殿・幣殿・本殿で構成された御本社です。本殿と拝殿を幣殿でつなぐ権現造の社殿で、1840年(天保11年)に釿始、同14年(1843年)5月に上棟、1845年(弘化2年)4月13日に正遷宮が執り行われました。
大阪天満宮は江戸時代の記録に残るだけでも7度もの火災に見舞われており、現在の社殿は1837年(天保8年)の大塩平八郎の乱による焼失後に再建されたものです。近世後期の建築様式をよく伝える建物として、大阪市指定有形文化財に指定されています。
権現造とは、前述したように、本殿と拝殿を相の間や幣殿などの建物で連結する、複合社殿のことです。近世に入り、豊臣秀吉を祀る豊国廟や徳川家康を祀る東照宮など大規模な神社建築に採用され、
家康の神号「東照大権現」にちなんで「権現造」と呼ばれるようになりました。
本殿は桁行7間、梁行2間の規模で、四方に縁が巡らされています。屋根は入母屋造で、前面には桁行と同じ幅の庇が張り出す独特な構造です。両翼に配された部屋にもそれぞれ一段低い屋根が葺かれ、緩やかに反りを持つ屋根が幾重にも重なる姿は、
大阪府下最大の木造建築にふさわしい堂々たる佇まいです。現在の屋根は銅板葺ですが、1926年(大正15年)まではすべて檜皮葺だったと記録されています。拝殿側から内部に足を踏み入れると、薄暗い内陣に金箔の装飾が輝き、最奥の中央には天神様をはじめ御祭神5柱が祀られています。
また、本殿の裏側にも回り込むことができ、賽銭箱が設けられています。一説には、拝殿越しに参拝する正面よりも神前に近い距離で手を合わせることができるとされ、このため裏側からの参拝を好む人もいます。時間に余裕があれば、正面参拝とあわせて訪れておきたい場所です。
御祭神・ご利益
大阪天満宮の御祭神は、主祭神として学問の神である菅原道真を祀り、あわせて手力男命・猿田彦大神・野見宿禰・蛭子尊といった神々を配祀しています。全国の天満宮と同様に、道真公の御神徳である学業成就・合格祈願が信仰の中心となっています。道真公は優れた学者であり、詩歌にも秀でた人物であったことから、受験や試験、資格取得など「学び」に関わる願いに強い神として広く信仰されています。