大山咋神の荒魂をまつる「牛尾宮」
御神体の磐座をはさんで、向かって右に建つのが日吉大社の奥宮のひとつ、牛尾宮です。まつられているのは大山咋神の荒魂で、ふもとの東本宮に鎮まる神の荒々しい御神威をあらわしています。
本殿は、檜皮葺の三間社流造の建物です。手前に建つ拝殿は、崖からせり出した懸造で、舞台造とも呼ばれます。一重の入母屋造で、間口は桁行三間、奥行は梁間五間あります。背後にある本殿正面の縁を取り込む形をとり、入母屋の妻側を正面に向けています。入り口は左側に開き、軒唐破風が添えられているのが特徴です。1595年(文禄4年)に造営された社殿で、桃山時代の意匠をとどめる建築として、1907年(明治40年)に国の重要文化財に指定されました。
牛尾宮の拝殿には、ひときわ大きな入口が設けられています。これは、御神輿が出入りできるように造られたためです。外から見ると一棟に見える社殿ですが、内側に立ち入ると、本殿と拝殿が別の区画として配置されており、本殿には独立した屋根が架けられています。なかには獅子と狛犬の像が安置されていますが、雨風にさらされていないため、造営当初の金箔や彩色が400年を経た今もそのまま残っています。さらに牛御子社(うしみこしゃ)という境内社も祀られており、七夕伝説の彦星にあたる神様が鎮座しています。
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鴨玉依姫神の荒魂をまつる「三宮」
牛尾宮と並んで建つ三宮には、鴨玉依姫神の荒魂(あらみたま)がまつられています。ふもとの樹下神社に鎮まる神の荒魂にあたります。御神体の磐座をはさみ、向かって左に建っています。
本殿は、檜皮葺の三間社流造の建物です。手前に建つ拝殿は、崖からせり出した懸造で、舞台造とも呼ばれます。一重の入母屋造で、間口は桁行四間、奥行は梁間五間あります。背後にある本殿正面の廂を取り込む形をとり、入母屋の妻側を正面に向けています。入り口は右側に開き、軒唐破風が添えられているのが特徴です。
現在の社殿は、1599年(慶長4年)の造営です。桃山時代の意匠を伝えており、1907年(明治40年)に
国の重要文化財へ指定されました。
三宮の内部には、寵御前社(うつくしみまえしゃ)と呼ばれる境内社も祀られています。牛尾宮の牛御子社が七夕伝説の彦星にあたる神様を祀っているのに対し、こちらには織姫にあたる神様が鎮まっています。