島田大祭 帯まつり | 大井神社 - 神社ファン

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大井神社

おおいじんじゃ

静岡県島田市大井町2316

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島田大祭 帯まつり

更新日:2026年9月24日

3年に1度の大井神社の大祭

境内のほぼ中央、御神池のほとりには2体のブロンズ像が立っています。「大奴・鹿島踊りブロンズ像」と呼ばれ、島田大祭「帯まつり」の大名行列に登場する「大奴」と、島田鹿島踊の「三番叟」がデザインされたものです。
帯まつり大奴像
島田大祭「帯まつり」は3年に1度、寅・巳・申・亥の年の10月中旬に3日間にわたって行われる大井神社の大祭です。300年以上の歴史を持ち、日本三奇祭のひとつにも数えられています。
大井神社が現在地へ遷座したのは元禄2年(1689年)。その6年後の元禄8年(1695年)から、神輿がかつての社地である御旅所へ渡御するようになりました。当時、島田の代官が祭りの間だけ無礼講を許したことから、神輿を警護する行列が次第に発展し、現在の10万石格式を模した大名行列へとつながったと伝えられています。
300年以上の歴史の中で祭りの姿も変化してきましたが、神輿が元の社地へ渡る神事は現在まで大切に受け継がれています。
帯まつり像

帯まつりの由来

島田大祭が「帯まつり」と呼ばれるようになった背景には、島田へ嫁いできた女性と帯にまつわる伝承があります。
かつて島田へ嫁入りした女性は、晴れ着姿で大井神社へ参拝したあと、宿場の人々に帯を披露する風習があったと伝えられています。それがいつしか、花嫁に代わって大奴が木太刀に帯を掛けて練り歩くようになりました。
現在も大奴は左右に突き出した長い木太刀に豪華な丸帯を掛け、独特の所作を披露しながら島田の町を進みます。この島田独特の姿が、「帯まつり」と呼ばれる由来となっています。

3日間におよぶ大祭

3日間の大祭が始まる前日には「衣裳揃え」が行われます。早朝、祭りを動かす全町の青年衆約600人が祭り法被に正装して大井神社拝殿前に集まり、お祓いを受けて祭りの無事を祈願します。町ごとに異なる色とりどりの法被をまとった青年衆が一堂に会し、祭りの幕開けを告げます。
初日と2日目には、大名行列や鹿島踊、屋台などがそれぞれ町内外を巡り、伝統の芸能を披露します。祭りでは「一町一余興」の決まりが守られ、同じ場所で複数の余興が重ならないよう調整しながら進められます。
2日目には大井神社で「御本祭」が斎行されます。本殿を開扉して祭りの無事を祈る古式の神事で、大奴、大鳥毛、鹿島踊は「お宮めぐり」を行い、境内の春日神社前から本殿まで奉納しながら一周します。
最終日に行われる大祭最大の神事が「お渡り」です。大井神社の神様を乗せた神輿が、かつて神社が鎮座していた御仮屋町の御旅所へ向かいます。
神輿の重さは約400kg。16人の若者が担ぎ、大名行列を先頭に、神輿渡御行列、鹿島踊、屋台と続きます。行列自体は約1kmにもおよび、大井神社から御旅所までの約1.7kmを往復する行程には、およそ10時間を費やします。
途中、大井川から大井神社の御神体を拾い上げたと伝えられる人物の子孫・杉村家で「中饌祭」が執り行われます。その後、御旅所で神事を行い、再び大井神社へ戻ります。
祭りの最後を飾る見どころのひとつが「本陣入り」です。江戸時代の参勤交代で大名が本陣へ入る様子を再現したもので、暗闇の中に提灯が並び、火が焚かれる中、お供を従えた殿様が本陣へ入ります。昼間の華やかな行列とは異なる、幻想的な光景を見ることができます。
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大名行列

島田大祭を代表する見どころが大名行列です。「島田帯祭の大名行列」の名称で、平成8年(1996年)3月12日に静岡県の無形民俗文化財に指定されています。
10万石の格式を模した大名行列は、総勢約250名、全長約500mにもおよぶ大規模なものです。拍子木を先頭に、長柄、具足、鉄砲隊、弓、大奴、挟箱、台傘、立傘、大鳥毛、赭熊、殿様などが次々と続きます。
中でも祭りの花形となるのが25人の「大奴」です。大奴は神輿渡御の道中を清め、警護する役割を担っています。先頭の2人は「花奴」、最後尾の3人は「トンボ」と呼ばれ、特に熟練した者が務めてきた重要な役目です。
大名行列Halowand (Wikipedia CC 表示-継承 4.0)
大奴は左右に一間(約1.8m)近い木太刀を突き出し、その柄に豪華な丸帯を掛けて練り歩きます。帯や化粧まわしなどを含めた装束は約15kgにもなるとされ、足を高く上げ、腕を大きく動かしながら独特の所作で進みます。華やかに見える一方、かなりの体力を必要とする役目です。
木太刀の先には五穀豊穣を願って南天や稲穂などが飾られ、大井神社で祈祷を受けた安産祈願の短冊も掛けられます。豪華な丸帯だけでなく、五穀豊穣や安産への祈りが大奴の装いに込められているところにも注目です。
大奴の次には「挟箱(はさみばこ)」が続きます。大名行列で殿様の衣服や身の回りの品などを入れて運んだ箱で、独特の足運びと所作を披露しながら進みます。
その後には台傘と立傘が続きます。立傘は長柄の大きな傘を袋に入れたもの、台傘はかぶり傘に柄を付けて袋に入れたもので、大名行列に格式と華やかさを添えます。
さらに迫力があるのが「大鳥毛(おおとりげ)」です。長さは約2.6m、重さは通常約32kgですが、赤い房を大きく広げるため水を含ませると約35kgにもなります。この状態では、全国の大名行列で使われる大鳥毛の中でも2番目の重さとされています。
大鳥毛は上部を「矛(ほこ)」と呼び、天空の悪鬼を倒して世に平和をもたらすものと伝えられています。掛け声に合わせて巨大な大鳥毛を豪快に操る姿は、大名行列の中でも特に迫力のある場面です。
大鳥毛のあとには紅白の「赭熊(しゃぐま)」が続きます。長い柄の先に毛飾りを付けた道具で、掛け声を合わせながら高く掲げ、受け渡しながら進みます。大鳥毛とともに、力強い所作を楽しめる見どころです。
ここからは殿様に付き従う一行へと移ります。具足、お台弓、弓、長刀、お鷹など、それぞれ異なる役目を担う供の者が続き、その先にお殿様が登場します。大名役は江戸時代中頃から島田宿の名家・名門の子どもが務めるようになったと伝えられ、現在も3人の子どもが祭りに参加します。大勢のお供にかしずかれ、馬に揺られながら進む小さなお殿様は、大名行列の華やかな見どころのひとつです。
しんがりを務めるのは「葛籠馬(つづらうま)」です。馬の背の両側に葛籠を付け、その間には殿様が使う寝具などが積まれています。その荷物は約60kgにもなり、長く続く大名行列の最後を締めくくります。
豪華な丸帯を木太刀に掛けた大奴、巨大な大鳥毛や赭熊、馬に乗った殿様、そして葛籠馬まで、それぞれ異なる装束や道具、所作を受け継いできた人々が島田の町を進みます。300年以上にわたって受け継がれてきた島田大祭の歴史と、島田独自の祭礼文化を間近で感じることができる大名行列です。

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