国宝の御社殿 | 久能山東照宮 - 神社ファン

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久能山東照宮

くのうざんとうしょうぐう

静岡県駿河区根古屋389

国宝の御社殿

更新日:2025年7月15日

権現造りの御社殿

久能山東照宮の御社殿は、本殿と拝殿を石の間で連結した権現造りと呼ばれる様式の複合社殿です。総漆塗りで要所に彫刻や金具が用いられており、荘厳な雰囲気をかもし出しています。
本殿の大きさは桁行3間、梁間3間、入母屋造りの建築様式で建てられており、拝殿は桁行5間、梁間2間、正面には千鳥破風付の向拝が設けられています。石の間は桁行1間、梁間1間、屋根は両下造りの形式で建てられています。3棟とも銅瓦で葺かれているのが特徴です。家康が亡くなった翌年の1617年に、大工棟梁「中井大和守正清」が約1年7か月という短期間で造り上げました。
権現造りの御社殿
中井大和守正清は、二条城の二の丸御殿や江戸城、駿府城など徳川家の重要な建築物に携わった人物です。江戸幕府において建築の基礎を築いた人物として高く評価されており、特に久能山東照宮は中井大和守正清が最晩年に造り上げた最高傑作だと言われています。
また御社殿の建築様式である「権現造り」は、全国に数多くある東照宮の原型となりました。これらのことから、建築史上大変深い意義があるとして、2010年(平成22年)には国宝へと指定されています。
本殿

極彩色豊かな彫刻はみどころのひとつ

御社殿の一番のみどころは、極彩色豊かな彫刻類です。拝殿右上の蟇股には「3賢人が水の瓢箪の味比べ」が彫刻されています。
3賢人が水の瓢箪の味比べの彫刻
孔子と仏陀と老子の3賢人が「人生の象徴」である瓢箪の水を飲み、それぞれ感想を言い合いました。孔子は「何の味もしない」と言い、仏陀は「塩のように苦い」と顔をしかめ、老子は「酒のように甘い」と喜んだそうです。老子の言葉を聞いた2人は、もう一度瓢箪の水を飲ませてほしいと頼んでいる様子が表現されています。この話には、人生は一度しかなくやり直しがきかないものなので、日々を大切に生きようという教訓が込められているのだそうです。
司馬温公の甕割りの彫刻
中央の蟇股には「司馬温公の甕割り」が彫刻されています。昔の中国の政治家である司馬温公が幼少の頃の話です。大きくて高価な水甕の近くで友達と遊んでいたところ、ひとりが水甕の中に落ち溺れてしまいました。温公は父親に怒られるのを覚悟して水甕を割り友達を助けたのだそうです。それを知った父親は温公を褒めたたえました。この話では、命の尊さを説いていると言われています。
左の蟇股には「瓢箪から駒」が彫刻されています。中国の仙人のひとり張果老は、移動するときはいつも馬を連れていました。休む時はその馬を瓢箪に入れたという話です。人生何が起こるかわからないので、日々備えておくようにという教訓が込められています。
またこれらの彫刻の他にも、龍や唐獅子などが色鮮やかに描かれています。参拝する際は、ぜひ頭上の彫刻や絵にも注目してみてください。

御社殿屋根の「逆さ葵」

御社殿屋根の垂木の先には葵の御紋が飾られていますが、実はひとつだけ御紋が逆さまになっているものがあります。
逆さ葵
これは、あえて建物が未完成の状態にしているのだそうです。完成してしまうとこれ以上の発展は望めませんが、未完成にすることでさらなる発展への願いが込められていると言われています。この逆さ葵も、ぜひ探してみてください。

御祭神・ご利益

久能山東照宮の御祭神は徳川家康こと東照大権現です。東照大権現は神号で亡くなった後に朝廷から送られました。相殿には豊臣秀吉公と織田信長公が祀られていて、戦国時代の三英傑が祀られている神社は大変珍しいです。
久能山東照宮は乱世を治め、260年戦争のない平和な時代を作り上げた東照大権現は、平和の守護神、国家鎮護の神としてのご神徳があり、古くから多くの人に崇敬されています。

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