有名度
小結久能山東照宮
くのうざんとうしょうぐう
静岡県静岡市駿河区根古屋389
門衛所
更新日:2026年9月26日
全国的にも希少な建物
表参道を登り一ノ門をくぐった先には、門衛所(もんえいしょ)が建っています。江戸時代には久能山東照宮への参拝が制限されており、門衛所は参拝者の出入りを監視するとともに、境内の警護に当たる重要な施設でした。門衛所は当時「上番所」と呼ばれ、久能山東照宮を代々管理していた総門番「榊原氏」の配下である与力8人が昼夜交代で勤務していました。建物の前面に敷台が設けられているのが特徴で、番所として使われていた当時の面影を現在にも伝えています。
門衛所が建つのは、山下から1159段の石段を登り、城門風の一ノ門をくぐったすぐ先です。現在はそのまま歩いて通ることができますが、江戸時代にはここが久能山東照宮の警備を担う重要な場所でした。表参道を登ってきた参拝者は一ノ門を通り、この門衛所の前を経て社殿へと向かうことになります。現在の参拝経路を歩きながら、かつてどのように人の出入りを管理していたのかを想像できるのも見どころです。
おはぐろ蜻蛉(Wikipedia パブリック・ドメイン)さらに久能山そのものも、三方を急峻な崖に囲まれた天然の要害です。戦国時代には武田信玄がこの地形に着目して久能山城を築き、徳川氏の支配下となってからも重要な場所として扱われました。険しい地形に加え、一ノ門、上番所、下番所と人の出入りを管理する施設が置かれていたことを知ると、久能山東照宮が単なる参拝の場ではなく、警備面でも特別な場所であったことが分かります。
現在、下番所があった建物は残念ながら残っておらず、現存しているのは上番所だった門衛所のみです。門衛所は1891年(明治24年)4月に改築され、現在までその姿を残しています。

一ノ門をくぐった際には、建物前面に設けられた敷台にも注目してみてください。現在は静かな建物ですが、かつてはこの場所で与力たちが昼夜交代で勤務し、すぐ西側の下番所でも同心たちが警護に当たっていました。江戸時代の久能山東照宮の厳重な警備体制を、実際の建物を見ながら感じることができる貴重な場所です。
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