有名度
関脇富士山本宮浅間大社
ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ
静岡県富士宮市宮町1-1
桜
更新日:2026年9月17日
御神木は桜の木
富士山本宮浅間大社を代表する景観のひとつが、春の境内を彩る桜です。浅間大社では桜が御神木とされています。これは御祭神である木花之佐久夜毘売命の「木花」という御神名にちなむもので、境内には約500本もの桜が奉納されています。

浅間大社と桜との関係は古く、鎌倉時代の勅撰和歌集『続後撰和歌集』にもその様子が残されています。
鎌倉時代の僧・隆弁が旧暦4月20日過ぎに「駿河の富士の社」に参籠したところ、桜がちょうど盛りを迎えていました。そこで、富士山が季節を知らず雪をいただくように、ここでは桜まで季節を知らず咲いているようだ、という趣旨の歌を詠んでいます。

現在も春には境内一帯が桜に包まれ、富士宮を代表する桜の名所として多くの参拝者が訪れます。御祭神の御神名と桜が結びつき、長い歴史のなかで大切にされてきたことを知ると、浅間大社の桜もまた違って見えてきます。
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桜の開花を祝う「桜花祭」
浅間大社では、桜の開花そのものを木花之佐久夜毘売命の御神徳として捉え、その開花を祝う「桜花祭」が毎年行われています。現在は4月1日に本殿で月次祭・桜花祭が執り行われ、その前後の週末には境内でさまざまな神賑行事が行われます。
桜花祭では、雅楽や舞楽、狂言などの奉納が行われ、桜に包まれた境内に日本古来の音楽や芸能が響きます。また、野点や古式射礼の「草鹿の巻」なども行われ、浅間大社の春を代表する行事となっています。
野点とは屋外に茶席を設けて茶を楽しむものです。桜が咲く境内で行われる野点は、浅間大社の春ならではの風情があります。
一方、「草鹿の巻」は鹿の形をした的を弓で射る古式射礼です。その起源については、源頼朝が富士の裾野で巻狩を行った際、家臣たちが獲物を射損じたため、草を束ねて鹿の形を作り、射術の稽古をさせたことに始まると伝えられています。

さらに桜の時期には、境内で夜桜のライトアップも行われます。2026年も夕刻から午後9時までライトアップが実施され、昼間とは異なる幻想的な社殿と桜を見ることができました。
御祭神の御神徳として祝われる桜、鎌倉時代の和歌に残る山桜、源頼朝の巻狩に由来すると伝わる草鹿の巻。浅間大社の桜は、単なる花見の名所ではなく、神社の信仰と歴史に深く結びついた見どころです。
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