荒玉社 | 諏訪大社 上社前宮 - 神社ファン

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大関

諏訪大社 上社前宮

すわたいしゃ かみしゃまえみや

長野県茅野市宮川2030

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荒玉社

更新日:2026年10月1日

稲の神様をお祀りするお社

前宮の参拝者用駐車場の敷地内には、末社である荒玉社(あらたましゃ)がお祀りされています。「新御魂社」とも書き、稲の神様をお祀りし、原始農耕の神事として田の神様を降ろすお社で、上社の重要な摂社でもあります。御祭神は諏訪大神荒御魂とされています。
前宮は水眼の清流による豊かな水に恵まれ、周辺では古くから水田耕作が行われてきました。こうした環境を背景に、前宮では農耕と深く結びついたさまざまな祭祀が行われてきました。田の神様を降ろし、稲の御霊をお祀りする荒玉社も、その古い農耕信仰を現在に伝えるお社のひとつです。
荒玉社 社殿
かつて正月元日には、大祝をふくめた神官や氏人達は衣服をただして、最初に若御子社と荒玉社を参詣したそうです。数多くの摂末社が存在する上社において、新年最初に参詣するお社のひとつであったことからも、荒玉社が祭祀上重要な位置を占めていたことがうかがえます。
また旧暦2月晦日には神使が出仕して「野出神事」が行われたと伝わります。野出神事は春を迎えるにあたって行われた神事で、その年の御頭郷を務める神使が奉仕しました。
この野出神事を皮切りに上社の春の神事が始まり、神使はその後約1か月にわたって精進潔斎を行い、4月の御頭祭へと向かいました。荒玉社は、上社を代表する御頭祭へとつながっていく一連の祭祀においても重要な場所だったことになります。
現在も2月28日に神事が執り行われていますが、かつてと比べると簡素なものになっているそうです。
荒玉社の造営は、古くから山浦の中村郷が担当していました。上社では各地の郷が祭祀や社殿の造営を分担しており、荒玉社も地域の人々によって長く守られてきたお社です。
現在は駐車場の一角に鎮座する小さなお社ですが、かつて大祝や神官たちが元日に参詣し、春には野出神事が行われた場所です。前宮に伝わる農耕信仰と、御頭祭へと続く古い祭祀を知るうえでも見逃せないお社です。

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