有名度
大関諏訪大社 上社前宮
すわたいしゃ かみしゃまえみや
長野県茅野市宮川2030
神長官守矢史料館
更新日:2026年10月1日
御頭祭の復元展示
守矢家の敷地内で一番の見どころと言えば、神長官守矢史料館です。守矢家に代々伝わる貴重な古文書の保存、公開のために1991年3月に開館しました。入館料はかかりますが、御頭祭を再現したものや、歴史的に価値の高い史料を観覧することができます。建物の基本設計を手掛けたのは、諏訪出身の建築家・藤森照信氏です。鉄筋コンクリート造でありながら壁には土やサワラ材、屋根には地元産の鉄平石と天然スレートを使用するなど、諏訪の建築や中世の信仰をイメージした独特の建物となっています。

この展示は、菅江真澄が天明4年(1784)3月6日に御頭祭を見物した際に残したスケッチなどをもとに復元されました。
野の白兎を松の棒に串刺しにしたものや、猪や鹿の焼皮、脳和、生鹿、生兎などが実際に再現されています。諏訪の七不思議のひとつである「高野の耳裂鹿」も復元されています。
かつての御頭祭では75頭の鹿の頭をはじめとした鳥獣魚類が神前に捧げられたと言われており、史料館では壁面に鹿や猪の剥製が25頭並べられています。当時はこの約3倍もの数の鹿の頭が前宮の十間廊に並べられていたことになり、その規模の大きさを実感できます。
御頭祭は現在も毎年4月15日に前宮で行われていますが、中世には信濃各地の豪族に当番が割り当てられて執行された上社の重要な祭礼でした。
前宮の十間廊を見学した後にこの復元展示を見ると、現在は何も置かれていない十間廊に、かつてどのような供物が並べられ、どのような祭祀が行われていたのかを具体的にイメージすることができます。
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貴重な文書が展示されている「展示室」
ロビーを先に進むと、守矢家に伝わる古文書を中心に展示している展示室があります。常設展示では武田信玄に関係する古文書を中心に、上社に伝わる特殊な祭具である鉄鐸「サナギ鈴」や鉄鐸に関する古文書、「鹿食免」の札などを見ることができます。
サナギ鈴は守矢家に伝わってきた鉄製の祭具で、かつて上社の神事で使用されていました。前宮の祭祀を取り仕切った神長官守矢氏に伝来した、諏訪独特の信仰を伝える貴重な資料です。

このほか守矢家には、昔の本宮や前宮周辺の様子を知ることのできる「上社古図写」をはじめ、上社の祭祀や歴史を伝える数多くの史料が残されています。展示内容は企画展などによって変わります。
史料館には1618点もの守矢文書が収蔵されており、そのうち155点が長野県宝、50点が茅野市の有形文化財に指定されています。
残された古文書の多くが諏訪大社上社の祭礼に関するもので、昔の神事の形態を知るうえで貴重な史料なのだそうです。また、中世の信濃国の状況を克明に記録した文書も残されています。
中世の古文書の中で特に多いのが武田信玄に関係する史料です。守矢家と武田氏との関係だけでなく、戦国時代の信濃国を知るうえでも重要な史料群となっています。
常設展示のほか、守矢文書などをテーマとした企画展も開催されています。
前宮からも近いため、前宮の十間廊や御頭祭、神長官、ミシャグジなどを見た後に訪れると、それぞれの場所や神事についてさらに深く知ることができます。神長官守矢邸跡を訪れるのであれば、ぜひ史料館の中まで見学することをおすすめします。
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