有名度
関脇尾山神社
おやまじんじゃ
石川県金沢市尾山町11-1
さし石(力石)
更新日:2026年8月29日
加賀の力比べを伝える「さし石」
拝殿の右手奥には、「さし石」と呼ばれる力石が安置されています。旧藩主前田家から拝領した石で、かつて若衆たちが石を担ぎ、力と技を競ったと伝えられています。こうした力比べに使われた石は、加賀では「番持ち石」や「盤持石」とも呼ばれました。尾山神社の現地説明にも「一般に番持ち石といわれ」と記されています。

石川県内に残る盤持石の記録を見ると、15kg程度から60kg程度まで重さの異なる石を用意した地域もありました。当時の米1俵にあたる約75kgを担ぐことができれば、一人前の若衆として認められたとも伝えられています。祭りなどでは人々の前で力自慢を披露し、地域によってはその力量が仕事や結婚などで評価されることもありました。
尾山神社に残るさし石にも、「さし石」の文字が刻まれたもののほか、前田家からの拝領石であることを示す刻銘を見ることができます。華やかな神門や前田家ゆかりの社殿とは少し性格が異なり、加賀で暮らした人々の力比べの文化を現在に伝える見どころです。
現在は健康を願って触れる石に
現在では、もちろん石を担いで力比べをすることはありません。かつて若衆たちが力を競ったことにちなみ、さし石に触れると健康になるといわれています。現地説明には、幸福への第一歩である健康を願い、古くから多くの人がこの石に触れてきたことが記されています。かつては自分の「力」を試した石が、現在では健康という「力」を願って触れる石へと変わったことになります。

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