日本一の長さを誇る氷川神社のシンボル
さいたま新都心駅より約450m、大宮駅から約550mほどの場所に、武蔵一宮氷川神社へ続く「一の鳥居」があります。旧中山道と交差するこの場所が、約2kmにおよぶ氷川参道の起点です。一の鳥居から三の鳥居まで続くこの参道は、日本一長い神社参道ともいわれており、大宮を代表する景観として親しまれています。
氷川参道の歴史は古く、武蔵一宮氷川神社の門前町として発展した大宮の町づくりとも深く結びついています。江戸時代、中山道の整備とともに現在の大宮宿周辺が発展し、それに合わせて参道も整備されました。現在の大宮という地名も「大いなる宮居」が由来とされており、古くから氷川神社が地域の中心的存在だったことがうかがえます。
約2kmにわたって続く参道の両脇には、ケヤキを中心とした並木が続いています。春には桜が咲き、夏には新緑が木陰をつくり、秋には紅葉が参道を彩ります。冬は落葉した木々によって静かな空気が広がり、四季ごとに異なる景色を楽しむことができます。市街地の中にありながら自然が多く、野鳥の姿を見かけることもあります。徒歩では約30分、自転車でも15分ほどかかる長さがあり、市民の散歩やジョギングコースとしても親しまれています。
氷川参道の見どころの一つ目が、参道入口付近に建つ「武藏國一宮」の社号標です。1722年(享保7年)に建てられたもので、江戸時代を代表する書家・佐々木文山による文字が刻まれています。現在も堂々とした姿を残しており、江戸時代から続く氷川神社への信仰の歴史を感じさせます。参道を歩き始める場所として印象的な存在で、多くの参拝客がここで足を止めています。
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二つ目の見どころが、参道沿いに点在する天然記念物の木々です。氷川参道には、ケヤキを中心に11本の天然記念物があり、いずれも長い年月を経た巨木として知られています。大きく枝を広げた木々の一部は参道へせり出すように伸びており、氷川参道ならではの景観をつくり出しています。特に夏場は木陰が多く、都会の中とは思えないほど落ち着いた空気を感じることができます。
三つ目の見どころが、三の鳥居手前左側に設置されている「敷島の道」の看板です。
ここには天皇陛下の行幸の様子とともに、1月から12月まで季節ごとの和歌が紹介されています。参道を歩きながら四季の移ろいを感じられる内容になっており、氷川参道の歴史や文化的な雰囲気をより深く味わうことができます。大宮の街中にありながら、悠久の歴史を感じられる空間として、多くの人に親しまれています。
現在の氷川参道は、観光名所であると同時に、地域の人々の日常にも溶け込んだ存在です。初詣や祭礼時には多くの参拝客でにぎわいますが、普段は散策を楽しむ人々がゆっくり歩く穏やかな空間となっています。約2kmの道のりを実際に歩いてみると、単なる並木道ではなく、大宮の歴史と氷川神社への信仰が積み重なってできた特別な参道であることを感じられます。