御神水 | 大洗磯前神社 - 神社ファン

有名度

関脇

大洗磯前神社

おおあらいいそさきじんじゃ

茨城県東茨城郡大洗町磯浜町6890番地

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御神水

更新日:2026年10月20日

眼病に効くと伝わる湧き水

随神門の手前を右に曲がった先に、御神水があります。石をくりぬいた大きな水盤が置かれ、青銅の龍の口から水が注がれているのが特徴です。
この水は境内から湧き出す地下水で、大洗磯前神社では古くから水にまつわる信仰が伝えられてきました。
大洗磯前神社 湧き出る水
かつて境内には「目さらしの井」と呼ばれる湧水があり、その水で目を洗うと眼病に効くと信じられていました。目さらしの井は明治時代まで存在し、その付近では現在も水が湧いています。
大洗磯前神社の御祭神である大己貴命と少彦名命は、国造りの神であるとともに医薬に関わる神としても信仰されてきました。『日本書紀』には、両神が力を合わせて国を造り、病気を治療する方法などを定めたことが記されています。
大洗磯前神社そのものにも、医薬の神として信仰された長い歴史があります。平安時代の斉衡3年(856)、大己貴命と少彦名命が大洗の海岸に降臨したと伝えられ、翌天安元年(857)には「大洗磯前薬師菩薩明神」の神号が奉られました。
江戸時代には、病気平癒を願って大洗を訪れる人々もいました。神社前の海岸では「潮湯治」が行われ、海水につかって病気を治そうとする人々で賑わったと伝えられています。境内の目さらしの井と海岸の潮湯治。大洗磯前神社では、湧水と海という異なる「水」が、御祭神の医薬の御神徳と結びついて信仰されてきました。
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東日本大震災でも人々を支えた水

境内の湧水は、現代になって思わぬ形でも人々を支えることになりました。
2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災では、大洗町も大きな被害を受け、町内では断水が発生しました。
その際、大洗磯前神社では、かつて目さらしの井があった辺りから普段以上の水が湧き出しました。水を求める多くの人が神社を訪れ、湧き出した水が地域の人々に利用されたと伝えられています。
眼病に効く水として信仰されてきた境内の湧水が、時代を経て、災害時には生活を支える水にもなったことになります。
大洗磯前神社 御神水

御神水を持ち帰る場合は煮沸を

御神水は現在も自然に湧き出している地下水です。
大洗磯前神社では毎年水質検査を行っており、一般細菌の含有量は規定値以下であることが確認されています。ただし、自然の湧水や井戸水は水道水のように滅菌処理されているわけではありません。
そのため、神社では御神水を飲用する場合には、必ず煮沸してから使用するよう案内しています。
そのまま飲むことを前提とした水ではなく、神棚へのお供えや手を清めるために用いることもすすめられています。持ち帰って飲用する場合には、神社の案内に従って煮沸してから利用してください。
青銅の龍の口から流れ落ちる御神水は、一見すると境内にある小さな水場ですが、その背景には、眼病に効くと信じられた「目さらしの井」、御祭神の医薬信仰、江戸時代の潮湯治、そして東日本大震災時に地域の人々を支えた湧水へと続く歴史があります。

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