有賀祭・虫切祈祷 | 大洗磯前神社 - 神社ファン

有名度

関脇

大洗磯前神社

おおあらいいそさきじんじゃ

茨城県東茨城郡大洗町磯浜町6890番地

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有賀祭・虫切祈祷

更新日:2026年10月20日

娘神が大洗へ里帰りする秋の祭り

毎年11月11日、大洗磯前神社では、水戸市有賀町の有賀神社から御神霊を迎えて「有賀祭・虫切祈願祭」を執り行います。有賀神社から大洗磯前神社へ御神体が渡御する行事は「磯渡御」または「お磯下り」と呼ばれています。
御神霊は朝6時頃に有賀神社を出発し、水戸市内各所を巡って大洗へ向かいます。法螺貝を吹き鳴らしながら午前11時頃に大洗磯前神社へ到着すると、御神体を迎えて祭儀が行われます。
この祭りには、有賀の神様を大洗の神様の娘とする、親しみ深い伝承が残されています。有賀の神様は年に一度、たくさんの土産を持って親元である大洗へ里帰りします。大洗の神様は娘の帰郷を喜び、今度は海の幸をたくさん持たせて有賀へ帰すというものです。
この伝承に合わせるように、御神前には有賀の里で収穫された米・柚子・里芋が供えられます。そして帰りには、大洗の海で獲れた鯛や鰯などの海の幸を持ち帰ります。内陸の有賀からは「里の幸」、海辺の大洗からは「海の幸」を贈り合う祭りでもあります。
お磯下りには長い歴史があります。水戸市の民俗文化財調査によると、江戸時代には御神体を奉じた有賀神社の神官が馬に乗って大洗磯前神社へ向かっていました。その後も明治時代から昭和30年代後半頃までは、馬や牛に引かせた荷車などによって御神体が運ばれていたと伝えられています。現在は自動車を使って巡行しますが、有賀から大洗へ御神霊を迎える祭りの形は受け継がれています。
秋季神事有賀祭での有賀神社ご神体(虫切り神事)katorisi (wikipedia CC 表示-継承 3.0)

子どもの「疳の虫」を祓う虫切祈祷

有賀祭では、子どもの健やかな成長を願う「虫切祈願祭」も行われます。
有賀神社は古くから「虫切りの神様」として知られています。虫切りの「虫」とは、乳幼児の夜泣きやぐずり、機嫌がなかなか直らないことなどの原因と考えられてきた「疳の虫」のことです。この疳の虫を祓うことを「虫切り」「虫封じ」と呼びます。
祭りの日には、有賀の神様の御神体に触れたり、虫切祈祷を受けたりすることで御利益をいただけるとされ、小さな子どもを連れた家族で境内がにぎわいます。水戸市の調査では、子どもを御神体に触れさせるほか、子どもの衣類で御神体を三回さするという信仰も記録されています。
大洗磯前神社の御祭神である大己貴命と少彦名命も、古くから医薬の神として信仰されてきました。虫切りに御利益がある有賀の神様が、医薬の神を祀る大洗磯前神社へ年に一度渡御するという点でも、二社の信仰が結びついた祭りとなっています。大洗磯前神社自身も、有賀の神様が「医薬の神様である当社」に来訪して虫切祈願祭を行うと説明しています。
虫切祈願を希望する場合は、当日の10時30分頃までに社務所で受付を行います。なお、虫切祈願以外の御祈祷は10時から13時頃まで受付が休止されます。午後は神事が終了してから再開されますが、祭儀の進行によって開始時刻が変わります。

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