座摩神
いかすりのかみ
平安京大内裏にまつられた宮中36座のうち、神祇官西院においてまつられた5柱(生井神、福井神、綱長井神、波比祇神、阿須波神)の総称。生井神、福井神、綱長井神は井泉の神。波比祇神は家庭の神あるいは竈神。阿須波神は足庭(足場)の神とされる。「いかすり」は居所を領有する意である居処領《いかしり》の転訛と考えられている。皇居の井水と敷地を守る神とされ、座摩巫《いかすりのみかんなぎ》と呼ばれる神祇官所属の女官である御巫によってまつられた。座摩巫は都下国造の氏族より7歳以上の童女を充てるよう定められていたが、これは他の御巫には見られない規定とされる。
神祇官の祭祀は廃絶しており、現在は宮中三殿の八神および天神・地祇を祭る神殿に座摩神もまつられていると考えられている。座摩神をまつる坐摩神社(大阪府大阪市)では、都下国造の子孫が代々神職を務めているとされ、数代前までは都下姓を名乗っていたという。
メンバー
生井神は延喜式に見える神。平安京大内裏の神祇官西院においてまつられた「座摩神」5柱のうちの1柱。古来、生活する上で重要な井戸は神聖なものと考えられていた。神名は清らかな水がいつまでも枯れることのない井戸、あるいは神霊の宿る井戸を表すとされ、...
福井神は延喜式に見える神。栄井神とも表記される。平安京大内裏の神祇官西院においてまつられた「座摩神」5柱のうちの1柱。神名の井は水汲み場のことであり、古来、生活する上で重要な井戸は神聖なものと考えられていた。福は幸、栄、咲などの意を有し、井...
綱長井神は延喜式に見える神。津長井神とも表記される。平安京大内裏の神祇官西院においてまつられた「座摩神」5柱のうちの1柱。古来、生活する上で重要な井戸は神聖なものと考えられていた。神名は水を汲み上げる釣瓶に取り付けた綱の長い井戸の意で、水の...
波比祇神は古事記などに登場する神である。大年神と天和迦流美豆比売の間に生まれた神とされ、宮中の神祇官西院において祀られた5柱「座摩神」または「ヰカシリの神」の中の1柱である。大年神の系譜に連なる神々は農耕や土地にまつわる神が多く、波比祇神も...
阿須波神は古事記などに登場する神。阿須波乃可美とも表記される。大年神と天知迦流美豆比売の子で、兄弟に奥津日子や波比岐らがいる。平安京大内裏の神祇官西院においてまつられた「座摩神」5柱のうちの1柱。神名の意味については不詳とされるが、阿須波は...