祖霊 神社の神様 - 神社ファン

祖霊

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  • 祖霊とは?

    祖霊は先祖の御霊を指す集合的な名称。特定の一柱の神を指すものではなく、亡くなった祖先の霊を祀り、家や子孫を守護する存在として敬う祖先信仰と深く結びついている。
    神道式の祖先祭祀では、亡くなった人の御霊を霊璽に遷し、御霊舎などに祀る。故人は祖先とともに家族や子孫を見守る存在として敬われ、命日や年祭などに祭祀が行われる。こうした祖先祭祀は家を単位として受け継がれ、現在の神道においても行われている。
    日本各地の民俗信仰にも死者の霊と祖霊をめぐるさまざまな考え方がある。亡くなった人の霊が子孫による祭祀を受けながら次第に個人としての性格を薄め、やがて祖先の霊の一員となって子孫や家を守るとする信仰もみられる。一方で、死者の霊や祖霊に対する考え方、祖霊となるまでの期間、祭祀の方法などは地域や家によって異なり、全国で統一されたものではない。
    祖霊は家や一族の繁栄、子孫の成長、日々の暮らしを見守る存在として信仰されてきた。また祖霊信仰は家の中だけで行われるものではなく、祖先の御霊を神として祀る神社も存在する。北海道札幌市の札幌祖霊神社では氏子祖霊神などが祀られており、祖先の御霊を敬い、その加護を願う信仰が受け継がれている。

    エピソード

    神道式の祖霊祭と御霊舎
    神道式の葬儀である神葬祭では、故人の御霊を霊璽《れいじ》に遷し、祭祀を行う。神社本庁の説明では、故人をまつる一年祭までを神葬祭とし、その後の儀式を祖霊祭と区分するのが一般的である。一年祭の後、故人の御霊を仮の御霊舎から祖先をまつる御霊舎へ遷す。
    御霊舎では、故人の御霊を先祖の御霊とともにまつる。これは、故人を忘れ去るということではなく、家の祖先祭祀の中に位置づけ、折々に祭りを行う形である。神社本庁は、祖先をまつる祭りとして年祭やお盆などを紹介している。
    ただし、神葬祭や祖霊祭の時期・式次第は地域や家によって違いがある。ここで述べたのは神道式の祖先祭祀の一例であり、すべての家庭の祖先祭祀に共通する決まりではない。祖霊は、個々の故人をまつる営みと、家の先祖をともにまつる習慣の中で受け継がれている。

    出典・参考:神社本庁「神葬祭」「先祖のおまつり」



    開拓使が奨励した札幌祖霊神社の祭祀
    北海道神社庁によれば、札幌祖霊神社は明治4年(1871)、開拓使の黒田清隆らが神道信奉者の祖霊祭祀を奨励し、暁野共葬墓地の入口に霊祠を建てたことに始まる。明治10年には札幌神社の禰宜だった若林嘉倫が初代神主となり、明治18年には札幌神社から大国主神の分霊を迎えて本殿が造営された。当初は「東雲祠」とも呼ばれた。
    北海道神社庁は、同社が屯田兵や開拓移民の神道による改葬・改宗の斎場として用いられたことも伝えている。現在の祭神には氏子祖霊神のほか、天照皇大神、天神地祇八百万神、天祖三神、大国主神、産土大神、皇霊神が挙げられている。
    札幌祖霊神社の由緒は、祖霊が家の中でまつられるだけでなく、地域に暮らす人々や信仰を同じくする人々の祭祀の場でもまつられてきたことを示している。例祭は春分・秋分の日に行われる。

    出典・参考:北海道神社庁「札幌祖霊神社」、『日本歴史地名大系』「札幌祖霊神社」



    先祖の霊璽をまつる千代保稲荷神社
    千代保稲荷神社の公式由緒では、平安時代、源義家の六男・義隆が分家する際、先祖の霊璽や宝剣、義家の肖像などを授かったと伝える。その後、義隆の子孫である森八海が現在の地を開墾し、義家から伝わる霊璽をまつったことが、神社の始まりとされている。これは神社側に伝わる由緒であり、伝承として扱う必要がある。
    同社では大祖大神、稲荷大神、祖神を祭神としている。境内の古堂には源氏の御霊をまつる多田神社の御札が納められ、別の精霊殿には昭和期の信者の御霊約百二十柱がまつられている。
    この神社では、先祖から伝わる霊璽をまつる由緒と、後世の信者の御霊をまつる祭祀がともに伝えられている。祖霊という言葉が、家系の先祖だけでなく、信者など特定の集団の故人をまつる場面にも用いられていることが分かる。

    出典・参考:千代保稲荷神社公式サイト「ご由緒」「境内案内」



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    ご神徳

    ご神徳は不明です。

    祀られている主な神社

    千代保稲荷神社
    (岐阜県海津市平田町三郷1980)
    札幌祖霊神社
    (北海道中央区南5条西8丁目1番地)
    二十末社
    (茨城県鹿嶋市宮中2789番地)
    八劔神社
    (東京都調布市菊野台三丁目42番1)
    祖靈社
    (長野県辰野町大字樋口2405)