磐筒女命
いわつつめ
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磐筒女命とは?
磐筒女命は『日本書紀』に登場する女神。磐筒女神とも記され、磐筒男命と対をなす神として登場する。『古事記』には磐筒女命の名は見えない。
『日本書紀』神代上第五段の一書第六では、イザナギが火神の軻遇突智を斬った際、その血から磐裂神と根裂神が生まれ、さらにその子として磐筒男命と磐筒女命が生まれたとする系譜が記されている。また一書第七では、磐裂神・根裂神の子が磐筒男命と磐筒女命であり、この二神の子として経津主神が生まれたとされる。
経津主神は葦原中国の平定に関わる武神として知られ、神代下第九段の本文でも磐筒男命と磐筒女命から生まれた神と説明されている。このため磐筒女命は、磐筒男命とともに経津主神の親神として重要な位置を占めている。
神名にある「磐」は岩石を意味し、磐裂神・根裂神から続く系譜にも岩に関係する神名が並ぶことから、岩石やその強固な性質に関係する神とみる説がある。ただし『日本書紀』には磐筒女命が岩を司るとする具体的な事績は記されておらず、神名の詳しい由来や神格については明らかになっていない。
島根県雲南市の神原神社などで磐筒男命らとともに祀られており、経津主神につながる古い神統譜に属する女神として信仰されている。
エピソード
『日本書紀』神代下第九段本書では、高皇産霊尊が神々を集め、葦原中国へ遣わす神を選ぶ。神々は、磐裂神・根裂神の系譜に連なる磐筒男命・磐筒女命が生んだ経津主神が適任だと答えた。さらに武甕槌神も加わり、二神は葦原中国へ遣わされる。この記述では、磐筒女命自身が国譲りの交渉に赴くのではなく、経津主神の母として、派遣される神の系譜の中に位置づけられている。
『古事記』の国譲り神話では、地上へ遣わされる中心的な神として武甕槌神が登場し、磐筒女命や経津主神の系譜は語られない。磐筒女命の名は、すべての記紀神話に共通する国譲りの設定ではなく、『日本書紀』の本文が示す神々の系譜と使者選定に関わる。経津主神が国譲りで果たす役割を通じて、磐筒女命もまた、神話上の系譜を形づくる母神として記憶されてきたことが分かる。
出典・参考:『日本書紀』神代下第九段本書、『古事記』上巻「葦原中国平定」、國學院大學古典文化学事業「石筒之男神」
出典文献
日本書紀
古語拾遺
神格
ご神徳
ご神徳は不明です。
別称・異称
いわつつめのみこと
日本書紀
磐筒女神いわつつめのかみ
日本書紀/古語拾遺
祀られている主な神社
赤城神社
(群馬県前橋市富士見町赤城山4番地2 )
總社神社
(群馬県前橋市元総社町1丁目31番地45)
神原神社
(島根県雲南市加茂町神原1436番地)
赤城神社
(茨城県常陸太田市大里町1587番地)
赤城神社
(茨城県結城市小森364番地)
