武内宿禰ゆかりの不老水の場所
不老長寿の効能があると伝わる不老水は、香椎宮の本殿から徒歩約10分、飛び地の境内にあります。周辺は住宅街となっており、本殿を参拝した後に古宮を経て不老水まで足を延ばす人も少なくありません。この一帯は、仲哀天皇・神功皇后に仕えた武内宿禰(たけうちのすくね)が居住していた場所と伝えられ、不老水の井戸も武内宿禰が掘ったという伝承が残されています。
武内宿禰は朝夕この井戸の水を汲み、仲哀天皇と神功皇后へ献上する御飯や御神酒を調えていたと伝えられています。また、自らもこの水を飲み続けたことで300歳まで長寿を保ったとされ、不老長寿の霊水として「不老水」の名が広く知られるようになりました。香椎宮の歴史や武内宿禰の伝承を今に伝える、ゆかりの深い場所です。
鳥居と社殿に守られる神聖な井戸
不老水の井戸は現在、鳥居と社殿に囲まれて大切に保存されています。鳥居の扁額には「不老水大明神」と掲げられ、地域の住民や香椎宮の崇敬者によって日頃から丁寧に清掃されているため、境内は清らかな雰囲気に包まれています。
不老水をいただく際は、社殿の扉を開けて中へ入り採水します。内部は土足厳禁となっており、水汲み用の柄杓やロートも備えられています。開門時間は午前10時から午後3時までで、それ以外の時間は採水できませんので、訪れる際は時間に注意が必要です。
日本名水百選にも選ばれた霊水
不老水は「御飯(おいい)の水」「老(おい)の水」とも呼ばれ、古くから香椎宮の祭祀を支える大切な霊水として用いられてきました。昭和60(1985)年には環境庁(現・環境省)の「名水百選」に選定され、日本三大銘水の一つとしても知られています。境内には名水百選の認定碑や記念碑が建てられ、その価値を今に伝えています。
不老水は一時使用されなくなった時期がありましたが、天平宝字4(760)年に井戸が修理され、再び霊水として利用されるようになりました。その後も大切に守り継がれ、現在まで絶えることなく湧き続けています。さらに現在でも、毎年正月には香椎宮の宮司が神木・綾杉の葉とともに不老水を皇室へ献上しています。1300年近く受け継がれてきた伝統が今なお続いていることは、不老水が単なる名水ではなく、香椎宮の信仰を支える特別な霊水であることを物語っています。
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武内宿禰の長寿伝説が伝わる不老水
武内宿禰の長寿伝説が残る不老水は、現在も実際に水をいただくことができます。飛び地の境内には井戸を守る社殿が建ち、参拝者が霊水を汲めるよう整えられています。
不老水をいただく場合は、社殿の扉を開けて中へ入ります。外から見ると小さな社殿ですが、その内部に不老水の井戸が大切に守られています。
社殿内部は土足厳禁です。井戸のそばには水汲み用の柄杓やロートが備えられているので、案内に従って利用しましょう。
境内には「神の恵みに感謝して適量をいただいてください」と案内されているように、湧水量は決して多くありません。持ち帰りは1人2Lのペットボトル2本までで、飲用する場合は煮沸消毒が必要です。
武内宿禰の時代から伝わる霊水を現在も実際にいただけることは、不老水の大きな魅力です。長寿伝説だけでなく、井戸そのものが今も守られ、信仰が受け継がれていることを感じられる場所です。