一龕龍王祠 | 戸隠神社 奥社 - 神社ファン

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大関

戸隠神社 奥社

とがくしじんじゃ おくしゃ

長野県長野市戸隠3690

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一龕龍王祠

更新日:2026年10月7日

種池の主をお祀りする祠

奥社参道入口の大鳥居をくぐった先、左手側には一龕龍王祠(いっかんりゅうおうし)が鎮座しています。参道より一段高い場所にひっそりと佇む、苔むした小さな祠です。深い森に溶け込むような趣のある姿は、戸隠の長い信仰の歴史を感じさせてくれます。
一龕龍王の祠全体
この祠には、黒姫山の登山道沿いにある種池の主「一龕龍王」がまつられています。種池には古くから、干ばつの際に池の水を汲んで雨乞いをすると、その里には必ず雨が降るという信仰があり、その池を守る龍神が一龕龍王です。
一龕龍王の祠
現在も毎年6月の巳の日には「種池祭」が行われ、一龕龍王祠と念仏池、種池にて神事が行われます。神職が祝詞を奏上し、田畑を潤す程よい雨が降るよう祈願します。
奥社参道入口に建つ小さな祠ですが、離れた場所にある念仏池や種池、さらに九頭龍社へとつながる、戸隠の水と雨乞い信仰を知るうえで重要な場所です。
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親鸞聖人ゆかりの念仏池

念仏池は、奥社入口の大鳥居から車で3分ほど離れた場所にあります。澄んだ水をたたえた小さな池で、池の前には祠がまつられています。
伝承では建暦2年(1212)頃、浄土真宗の宗祖・親鸞聖人が戸隠へ参詣しました。その際、池のほとりで念仏を唱えると、それに応えるかのように池の底が沸き返り、ふつふつと不思議な音を立てて水が湧き出したと伝えられています。
親鸞聖人はその現象を「戸隠権現の霊験顕著」と感激し、この池を「念仏池」と名付けたとされています。
現在も念仏池では、池の底から水が湧き続けています。澄んだ水の底から砂を巻き上げるように水が湧き、水泡が浮かび上がる様子を見ることができます。まるで念仏を唱えているかのように水が湧き出す不思議な池として、親鸞聖人の伝承とともに現在まで語り継がれています。
戸隠神社奥社 念仏池

雨乞い信仰が残る種池

種池は戸隠山の北側、黒姫山の登山道沿いにあります。登山道を20分ほど歩いた先にあり、戸隠神社からは離れていますが、周囲を天然林に囲まれた静かな場所です。
水の湧出や流れ込む川もなく、また流出口もない不思議な池です。こうした種池の水は古くから特別なものと考えられ、干ばつの際に池の水を汲んで雨乞いをすると、その里には必ず雨が降るという伝承が残されています。
この雨乞いに深く関わっているのが、九頭龍社にまつられる九頭龍大神です。九頭龍大神は戸隠の地主神であるとともに、「水の神」「雨乞いの神」「農耕の神」として深く信仰を集めてきました。
種池
かつて日照りが続くと、村の代表者が戸隠を訪れて九頭龍大神に祈願し、種池から水を汲んで村へ持ち帰り、降雨を祈ったと伝えられています。戸隠信仰が農民から厚く信仰された背景にも、こうした雨乞いや農耕と結びついた信仰がありました。
この雨乞いは過去の伝承だけではありません。現在も日照りの際には雨乞いのために種池を訪れる信者がおり、種池から水をいただいて戸隠神社に供え、神職から雨乞いの祈願を受ける信仰が続いています。
祈願を受けた水は大切に郷里へ持ち帰り、田んぼへ注ぐと、たちまち恵みの雨が降ると伝えられています。
奥社参道入口の一龕龍王祠、親鸞聖人の伝承が残る念仏池、黒姫山麓の種池、そして九頭龍大神をまつる九頭龍社。一見すると離れた場所にあるこれらの場所は、水と雨をめぐる戸隠の信仰によって深く結びついています。

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