有名度
大関鶴岡八幡宮
つるがおかはちまんぐう
神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
末社 武内社
更新日:2026年8月22日
長命の功臣を祀る武内社
武内社は、鶴岡八幡宮の楼門をくぐって左手、本宮に寄り添うように鎮座する末社です。御祭神は武内宿禰命です。武内宿禰は『日本書紀』に登場する伝説的な功臣で、景行天皇、成務天皇、仲哀天皇、応神天皇、仁徳天皇の5代にわたって仕えたと伝えられています。『日本書紀』では240余年にわたって政治に携わったとされることから、延命・長寿の神として信仰されています。また、武内宿禰は鶴岡八幡宮の本宮に祀られる神功皇后と応神天皇に深く関わる人物です。神功皇后を支え、応神天皇の誕生後には忍熊王の反乱討伐にも関わったと伝えられています。
武内社が本宮のすぐ隣に鎮座しているのも、この関係によるものです。鶴岡八幡宮が勧請元とした石清水八幡宮でも武内宿禰を祀る社は本殿西側にあり、鶴岡八幡宮の武内社もその配置を受け継いだとされています。
武内宿禰は長命の神として知られることから、武内社では健康長寿や延命のご利益があるとされています。

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国の重要文化財
武内社がいつ創建されたのかを直接示す記録は確認されていませんが、鶴岡八幡宮に伝わる『鶴岡社務記録』には、1226年(嘉禄2年)10月27日、八幡三所とともに武内社が遷宮したことが記されています。鶴岡八幡宮では、それ以前の1191年(建久2年)、鎌倉の大火で焼失した社殿を再建し、石清水八幡宮から改めて御神霊を迎えて上宮・下宮を整えた際に、武内社も上宮に設けられたと考えています。
現在の武内社本殿は、本宮とともに1828年(文政11年)に再建されたものです。一間社流造で、屋根は銅板葺。小さな社殿ながら、本宮と同じく柱や軒まわりを朱漆、扉などを黒漆で仕上げています。外壁には若松の彩画が描かれ、彫刻には極彩色が施されるなど、細部まで華やかな装飾を見ることができます。
1996年(平成8年)7月9日には、本殿・幣殿・拝殿や回廊とともに「鶴岡八幡宮上宮」を構成する建造物として国の重要文化財に指定されました。文化庁は武内社本殿を江戸時代後期の建築とし、意匠・技術の両面で優秀なものと評価しています。
本宮のすぐ隣にあるため、そのまま通り過ぎてしまいがちですが、武内社も約200年前の建物が残る国指定重要文化財です。本宮を参拝した後は、朱と黒の漆塗りだけでなく、外壁の若松や極彩色の彫刻にも注目してみてください。
毎年4月21日には武内社例祭が執り行われ、延命・長寿の神として崇敬される武内宿禰命を祀ります。

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