有名度
関脇大洗磯前神社
おおあらいいそさきじんじゃ
茨城県東茨城郡大洗町磯浜町6890番地
御嶽神社
更新日:2026年10月20日
裏参道のそばに鎮座する境内社
随神門の手前の道を右へ進むと、社務所の右奥に御嶽神社が鎮座しています。裏参道のそばにあり、辺りは木立に囲まれた静かな一角です。入口には石の鳥居が立ち、左右に赤い灯籠と石柱が据えられています。鳥居の奥に建つのは、小ぶりな社殿です。正面の扉の上部には格子がはめられ、しめ縄と紙垂が下がっています。扉が開いているときには、中に設けられた祭壇を拝見することができます。
御祭神は、国常立尊(くにとこたちのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)の三柱です。
この三柱は御嶽信仰でともに祀られる神々で、「御嶽大神」と総称されることがあります。天地の根源に関わる国常立尊と、国造りを行った大己貴命・少彦名命という、国土の形成や人々の営みと深く関わる神々です。
なかでも大己貴命と少彦名命は、大洗磯前神社の主祭神でもあります。二柱は力を合わせて国造りを進め、人々に医薬やまじないの道を教えたと伝えられています。本社で祀られる二柱が、境内の御嶽神社でも国常立尊とともに祀られていることになります。

天地の根本を司る国常立尊
国常立尊は、この世界の始まりに現れた神の一柱です。『日本書紀』では、天地が分かれた後、国土がまだ固まらず、水に浮かぶ油のような状態だったとき、葦の芽のようなものから最初に生まれた神として国常立尊が登場します。
一方、『古事記』では国之常立神の名で登場し、天地開闢の際に現れた神々に続いて生まれた神の一柱とされています。『古事記』と『日本書紀』では登場の仕方に違いがありますが、いずれも世界の始まりに関わる非常に古い神です。
そのため、天地や国土の根本を支え、万物を生み育てる神として信仰されてきました。御嶽信仰では、大己貴命・少彦名命とともに重要な神として祀られています。
大洗磯前神社にも祀られる二柱
大己貴命は、大国主神の別名の一つとされる国造りの神です。少彦名命と力を合わせて国土を整え、農業や医薬など人々の暮らしに必要な知恵を広めたと伝えられています。「だいこく様」としても親しまれ、福徳を授ける慈悲深い神として信仰されてきました。『因幡の白兎』では、傷ついた白兎に治療法を教える神として登場することから、医薬との関係も古くから語られています。
少彦名命は、大己貴命とともに国造りを進めた神です。『日本書紀』では、二柱が協力して天下を治め、病気を治す方法や災いを除くまじないの法を定めたと伝えられています。小さな体を持つ神として描かれ、医薬や温泉、まじないなどに関わる神として信仰されてきました。
大洗磯前神社では、この大己貴命と少彦名命の二柱を主祭神として祀っています。『日本文徳天皇実録』には、斉衡3年(856)、大洗の海岸に二柱が現れ、人々を救うために再びこの国へ帰ってきたと告げたことが創建の起源として記されています。現在も大己貴命は福徳の神、少彦名命は医療の祖神として篤く信仰されています。

随神門から裏参道方面へ向かう際には、社務所の右奥にも目を向け、木立の中に鎮座する御嶽神社にもお参りしてみてください。
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