別宮 | 鹽竈神社 - 神社ファン

有名度

関脇

鹽竈神社

しおがまじんじゃ

宮城県塩竈市一森山1-1

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別宮

更新日:2026年8月14日

主祭神・鹽土老翁神を祀る別宮

鹽竈神社で特徴的なのが、主祭神を祀る別宮の配置です。一般的な神社では正面の社殿に主祭神を祀ることが多いですが、鹽竈神社では門をくぐった正面に左宮・右宮が並び、左宮に武甕槌神、右宮に経津主神を祀っています。そして主祭神である鹽土老翁神(しおつちおぢのかみ)は、門をくぐった右手に建つ別宮に祀られています。
別宮 拝殿
「別宮」という名称から摂社や末社のような位置づけを想像しがちですが、鹽竈神社の別宮は主祭神を祀る重要な社殿です。「別」には特別という意味があり、左右宮とは別格の宮という意味が込められています。

別宮拝殿・本殿

別宮は拝殿と本殿からなり、廻廊によって左右宮の社殿群とつながっています。現在の社殿は仙台藩4代藩主・伊達綱村から5代藩主・伊達吉村の時代に行われた「元禄の造営」によって整えられたものです。
別宮 拝殿詳細
本殿は宝永元年(1704)の建立で、素木造、檜皮葺の社殿です。現在の拝殿は、元禄年間の造営以前に左右宮本殿として使用されていた建物を移築・改造したものとされています。
別宮 本殿
素木を基調とした本殿に対し、拝殿は鮮やかな朱塗りとなっているのも特徴です。手挟(たばさみ)や木鼻(きばな)、蟇股(かえるまた)には、龍や鳥などを表した彩色豊かな彫刻が施されており、細部まで見応えがあります。
別宮 拝殿と本殿
別宮本殿・拝殿は、江戸時代に整えられた鹽竈神社の社殿構成を伝える貴重な建造物として、平成14年(2002)に国の重要文化財に指定されています。
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海を背にして鎮座する鹽土老翁神

別宮が門の正面ではなく右手に配置されていることには、鹽竈神社ならではの伝承があります。
鹽土老翁神は海や潮を司る神であり、別宮は海を背にするように建てられています。これは鹽土老翁神に海からもたらされる災いや海難を背負っていただくためとも伝えられています。海と深く結びつきながら発展してきた鹽竈神社らしい社殿配置といえるでしょう。また、本殿が素木造である一方、拝殿だけが朱塗りになっていることにも伝承があります。江戸時代の境内には鹽竈神社の別当寺である法蓮寺があり、本殿では神職が祝詞を奏上し、拝殿では僧侶が読経を行っていました。この神職と僧侶が奉仕する場所の違いを示すため、拝殿を朱塗りにしたとも伝えられています。神仏習合の時代の鹽竈神社を感じさせる興味深い特徴です。
鹽竈神社 鹽土老翁神

御祭神・ご利益

別宮には、鹽竈神社の主祭神である鹽土老翁神を祀っています。
鹽土老翁神は人々に製塩や漁業を教えた神とされ、海や塩と深い関わりを持つ神です。また、潮の満ち引きを司ることから安産守護の神として信仰されるほか、海上安全や大漁満足など、海に関わる人々からも篤い崇敬を集めてきました。
参道から見える別宮本殿

献魚台

別宮拝殿に向かって右手には「献魚台」があります。漁業と深い関係を持つ鹽竈神社ならではの場所で、航海の安全や豊漁を願う漁業関係者、無事に帰港した漁師などから魚が奉納されます。
時には大きなマグロなどが供えられることもあり、鹽竈神社と海、そして港町・塩竈との深いつながりを目に見える形で感じられる場所です。
献魚台
正面ではなく別宮に主祭神を祀る独特の社殿配置、海を背にして鎮座する鹽土老翁神、神仏習合の名残を伝えるとされる朱塗りの拝殿、そして献魚台。別宮は、鹽竈神社が古くから海とともに歩んできた歴史を象徴する見どころです。

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