復元された神域への入口
大山祇神社の総門は、境内の入口にあたる二の鳥居の手前に建つ、神社の正門に位置づけられる建造物です。
現在の総門は、2010年(平成22年)4月に奉祝されたもので、元亨2年(1322年)の兵火によって焼失して以来、688年ぶりの復元となりました。再建にあたっては、室町時代に描かれた古図などを参考に、かつての姿が再現されたとされています。工期は約2年、総工費は約3億2,000万円にのぼりました。
総門は高さ約12メートルの二層構えの大型の門で、屋根は銅板葺き、門全体は総ヒノキ造りです。使用された建材には境内の檜が用いられており、新しい建築でありながら、古社にふさわしい重厚な外観を備えています。
門の左右には、高さ約2.5メートルの随身像が一対で安置されています。いずれも武士の姿をした木造像で、一体あたりの重量は約250キログラムとされます。仁王像ではなく随身像を配している点は、神社建築としての総門の性格を示す特徴の一つです。
門をくぐる際は、頭上にもご注目ください。門の正面上部には、大山祇神社の神紋である「隅切折敷縮三文字(すみきりおしきちぢみさんもんじ)」が掲げられています。折敷とは神事や儀式に用いられる隅を切った形の盆を指し、その内部に波形の「三」の字を配した意匠が特徴です。この神紋は境内各所でも確認できます。