有名度
小結速谷神社
はやたにじんじゃ
広島県廿日市市上平良308番地の1
節分祭追儺神事(湯立神事・豆まき)・例祭・阿岐祭
更新日:2026年9月14日
節分祭追儺神事(湯立神事・豆まき)
速谷神社では節分に、一年の災厄を祓い無病息災を祈る「節分祭追儺神事」と「湯立神事」が行われます。桃の弓や葦の矢を用いる鬼やらい、豆まきや餅まきに加え、約460年ぶりに復活した湯立神事が行われるのが大きな特徴です。湯立神事では、神前に据えた大釜で湯を煮えたぎらせ、その熱湯に笹の葉を浸します。神職が湯を含ませた笹を振り、社殿や参列者へ湯を振りかけることで災厄を祓い清めます。熱湯そのものに浄めの力があるという古い信仰に基づく神事で、中世には各地の神社で行われていました。
速谷神社にも古くから湯立神事が伝わっていました。室町時代後期、毛利元就の嫡男・毛利隆元が行ったのを最後に長く途絶えていましたが、平成31年(2019年)2月3日、天皇陛下の御在位30年と御代替りを記念して約460年ぶりに再興されました。
再興にあたっては、地元に残る数多くの古文書を調査するとともに、広島県内各地に伝わる湯立神事も参考にし、可能な限りかつての速谷神社の神事を再現しています。復活したばかりの新しい催しではなく、戦国時代まで行われていた神事を史料からよみがえらせたものです。
同時に行われる節分祭追儺神事では、桃の弓と葦の矢を使って邪気を滅する「鬼やらい」が行われます。桃は古くから邪気を祓うものとされ、続いて豆をまいて鬼を祓い福を招く豆まき、餅まきが行われます。
約460年の時を経て復活した湯立神事と、桃の弓や葦の矢を使う古式の鬼やらいを一度に見ることができる、速谷神社の節分を代表する神事です。

例祭・阿岐祭
毎年10月12日に斎行される「阿岐祭(あきさい)」は、速谷神社で一年に一度行われる最も重要な祭祀です。一般的な秋祭りというだけではなく、安芸国を開いた御祭神・飽速玉男命に感謝し、「安芸建国」を祝う祭典として行われています。速谷神社では、飽速玉男命を安芸国の礎を築いた「安芸建国の祖神」としています。阿岐祭ではその神恩に感謝するとともに、皇室の弥栄、国家の隆昌、地域の安泰と繁栄を祈ります。速谷神社が「安芸国総鎮守」として歩んできた歴史と、御祭神の由緒がそのまま祭りの意味につながっています。
阿岐祭の前日となる10月11日の夕刻には「桃祓祭(ももはらいさい)」が行われます。厄除けを目的とする神事で、神楽奉納の夜、御神前で神事舞の剣舞が舞われ、桃の木を使って天地を祓い清めます。
10月12日の阿岐祭では御社殿で祭典が斎行され、その前後には神輿の渡御や神楽奉納などの神賑行事も行われます。神輿神幸では御祭神が一時的に鎮まる神輿を担ぎ、神事を終えた後に境内や周辺を巡ります。神輿に続いて、地域の子ども会による子ども神輿も奉納されます。
神楽も阿岐祭を彩る大きな見どころです。広島県内外に伝わる神楽が奉納され、御社殿で行われる祭祀だけでなく、神輿や神楽を通して境内全体で安芸建国を祝います。
御祭神を安芸建国の祖神として祀る速谷神社だからこそ、「安芸国の建国を祝う」ことそのものを例祭の中心に据えているのが阿岐祭の特徴です。

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