有名度
小結美保神社
みほじんじゃ
島根県松江市美保関町美保関608番地
廻船御用水「おかげの井戸」
更新日:2026年7月14日
「おかげの井戸」と呼ばれるようになった由来
美保神社の一の鳥居近くには、「廻船御用水(おかげの井戸)」と呼ばれる歴史ある井戸があります。1861(文久元)年、美保関は深刻な旱魃に見舞われ、人々は飲み水の確保に苦しんでいました。町民が美保大明神に水の恵みを祈願したところ、「この場所を掘るように」とのお告げがあり、その場所を掘り進めると清らかな水が湧き出したと伝えられています。この出来事から、人々は神様のおかげで授かった井戸として「おかげの井戸」と呼ぶようになりました。

廻船御用水として港町を支えた井戸
湧き出した水は町民の生活を支えただけでなく、美保関港に出入りする廻船へ積み込む飲料水としても利用されました。このことから「廻船御用水」と呼ばれるようになり、港町・美保関の発展を支える重要な水源となりました。井戸の掘削には、地域の廻船問屋だけでなく、美保関港を利用していた各地の北前船の船頭や船主も浄財を寄進したと伝えられています。美保神社にはその記録が残されており、廻船御用水が港町だけでなく、日本海航路を行き交う多くの船にとっても大切な存在だったことがうかがえます。
江戸時代から明治時代にかけて、美保関港は日本海を往来する多くの船でにぎわいました。長い航海には真水が欠かせず、港で良質な水を補給できることは船乗りにとって非常に重要でした。廻船御用水は、美保関港を利用する船や人々を支えた、港町の歴史を物語る貴重な存在です。

現在も水が湧き続ける歴史ある井戸
現在も井戸の水は枯れることなく湧き続けています。設置された手押しポンプを動かすと実際に水に触れることができますが、飲用はできません。神社を訪れた際には、今も変わらず湧き出る水に触れながら、地域の人々に大切に守り継がれてきた歴史を感じることができます。
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