御社殿・御祭神・ご利益 | 湊川神社 - 神社ファン

有名度

関脇

湊川神社

みなとがわじんじゃ

兵庫県神戸市中央区多聞通3丁目1−1

御社殿・御祭神・ご利益

更新日:2025年12月25日

戦後の神社建築を代表する社殿

参道を進んだ先には、御祭神がお祀りされている本殿が建っています。以前の本殿は、1935年(昭和10年)の大楠公600年大祭に合わせて建てられたものの、1945年(昭和20年)の神戸大空襲で社務所とともに焼け落ちてしまいました。現在の本殿は1952年(昭和27年)に復興されたものです。権現造に似た八棟造という様式を鉄筋コンクリート造で再現しており、戦後の新しい神社建築を代表する建物として知られています。
御社殿
本殿には三つの御扉があり、三座に分かれて御祭神がお祀りされているのが特徴です。中央の御扉の奥には主祭神である楠木正成公、向かって右には楠公夫人、向かって左には正成公の嫡男・楠木正行公(小楠公)をはじめ、弟の正季卿以下御一族十六柱と菊池武吉卿がお祀りされています。
社殿内からみえる本殿
御扉の近くには、平櫛田中が手がけた金色の獅子・狛犬像が安置されており、その腹中には「国家の隆盛・国民の幸福・世界の平和」を祈る祈願文が納められています。社殿脇には棟方志功画の獅子狛犬があります。
棟方志功画の獅子狛犬
参拝の際には、ぜひ天井も見上げてみてください。折り上げ格天井には、全国の著名な画家から奉納された164点もの絵画が飾られています。中央には兵庫県を代表する日本画家・福田眉仙による大青龍が描かれ、棟方志功をはじめとする名だたる画家たちの作品が天井を埋め尽くす光景は圧巻です。
社殿内の天井絵

御祭神・ご利益

湊川神社は、兵庫県神戸市に鎮座し、南北朝時代の武将である楠木正成公を主祭神としてお祀りする神社です。楠木正成公は、鎌倉時代末期に後醍醐天皇に忠節を尽くした武将として知られ、知略に優れ、少数で強敵に立ち向かう戦いぶりから、日本史において「忠義」の象徴として高く評価されてきました。その生き方は、困難な状況にあっても信念を貫く姿勢の模範とされ、現在も多くの人々の崇敬を集めています。
湊川神社では、主祭神である楠木正成公に加え、その子である楠木正行公(小楠公)を配祀しています。正行公は父の遺志を継ぎ、湊川の戦いで殉節した人物で、父子二代にわたる忠義の姿が重ねて顕彰されています。さらに、湊川の戦いで楠木正成公とともに殉節した一族・家臣16柱と、菊池武吉卿も合わせてお祀りされており、主君に殉じた人々の精神が神社全体に息づいています。
このような御祭神の由緒から、湊川神社では開運招福や厄除をはじめ、家内安全、交通安全、夫婦良縁、情報業や流通業の繁栄、学業成就、商売繁盛といった幅広い御利益があるとされています。忠義と誠実さを貫いた楠木正成公と、その志を共にした人々を祀る神社として、人生の節目や重要な決断の際に参拝する人も多く訪れています。
社殿内と賽銭箱

楠木正成公の夫人をお祀りする「甘南備神社」

御祭神に甘南備神社が記載されています。甘南備神社は、楠木正成公の夫人をお祀りする摂社です。夫人は正成公亡き後、嫡子・正行公らを立派に育て上げたことから、婦人の鑑として崇敬されてきました。
1906年(明治39年)9月5日、夫人終焉の地である河内の赤坂城にて神霊を招き、同年9月22日に創建されたと伝わります。「甘南備」という社名は、この終焉の地の地名に由来しています。
戦前は本殿の横に鎮座していましたが、1945年(昭和20年)の神戸大空襲により社殿が焼失しました。戦後の復興にあたり、御神霊は本殿向かって右側に合祀されています。現在も毎月17日に月次祭が、毎年9月22日には例祭が執り行われています。

楠木正成公と運命を共にした菊池武吉

楠木一族とともに菊池武吉卿が祀られていることを不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。
武吉卿は肥後国(現在の熊本県)を治めた菊池氏の出身で、13代当主武重公の弟にあたります。菊池氏と正成公には深い縁がありました。倒幕後、正成公が菊池武時公の忠義を天皇に伝えてくれたことを、一族は忘れていなかったのです。湊川の戦いで天皇方が劣勢に追い込まれた際、兄の武重公は正成公の安否を気遣い、武吉卿を使者として送りました。武吉卿が正成公のもとへたどり着いた時、正成公は弟の正季卿とともに最期を迎えようとしていました。逃れようと思えば逃れることもできましたが、武吉卿は恩義ある正成公のもとを離れることを拒み、楠木兄弟とともに自刃したと伝わります。
この忠義により、武吉卿は本殿にて楠木一族とともに祀られています。
青銅製狛犬と御社殿

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