日本最古オリーブ樹 | 湊川神社 - 神社ファン

有名度

関脇

湊川神社

みなとがわじんじゃ

兵庫県神戸市中央区多聞通3丁目1−1

日本最古オリーブ樹

更新日:2025年12月29日

日本で最も古いオリーブ

表神門をくぐるとすぐ左手に、高さ14メートルのオリーブの大樹がそびえています。推定樹齢は約150年、国内最古とされるオリーブ樹です。
日本にオリーブが伝わったのは明治時代のことです。当時の政府は外国の植物を積極的に取り入れ、産業の発展を目指していました。こうした中、1873年(明治6年)にウィーン万博の事務副総裁を務めた佐野常民氏が初めてオリーブ樹を日本に持ち帰り、「神戸植物試験場」(現在の県公館付近)に植えました。その5年後の1878年(明治11年)には、パリ万博の事務長であった前田正名氏もオリーブ樹を持ち帰り、「神戸阿利襪(オリーブ)園」(現在の北野ホテル付近)に植えています。
オリーブ樹
湊川神社のオリーブ樹は、明治末期にこれらの植物園が閉園した際に移植されたものと伝わります。ただし、どちらの園から移されたかは定かではありません。佐野氏と前田氏の両名は、湊川神社初代宮司の折田年秀氏と深い親交がありました。折田氏は珍しい植物を好む人物で、佐野氏からユーカリなど多くの植物を寄贈されたこと、前田氏にも様々な苗木を注文していたことが記録に残っています。こうした縁から、植物園の閉園にあたり、貴重なオリーブ樹が湊川神社へ移植されたと考えられています。
同時代のオリーブ樹は、加古川の宝蔵寺に現存するもの以外、国内で確認されていません。2004年(平成16年)には、台風で大きな枝が折れ、倒木の危険性が指摘されるようになりました。現在は支柱で樹全体を支え、「寄せ接ぎ」という特殊な技術で樹形を整える保全措置が施されています。さらに2016年(平成28年)には、オリーブの天敵「オリーブアナアキゾウムシ」による深刻な被害を受け、最大の危機に直面しました。現在は、樹木医による懸命な治療の結果、徐々に回復の兆しが見えてきています。
オリーブ樹 横

宝蔵寺のオリーブ樹

加古川市別府町にある宝蔵寺は、奈良時代に聖武天皇の勅命を受けた行基が開基した真言宗の寺院です。本尊は室町時代の作と伝わる阿弥陀如来像です。この寺院の境内にも、日本最古といわれる2本のオリーブの木が植えられています。
1879年(明治12年)、明治政府はフランスからオリーブの苗木2000本を初めて輸入しました。そのうち約600本が「神戸オリーブ園」に植えられ、国内でのオリーブ栽培が始まったと伝わります。多木化学株式会社の創業者である多木久米次郎氏は、この苗木を同園から譲り受け、1886年(明治19年)に宝蔵寺へ植樹しました。
その後、神戸オリーブ園は閉園となり、残念ながら当時植えられていた苗木の多くは失われてしまいました。現在は、湊川神社と宝蔵寺に植えられているオリーブが日本最古のオリーブとして知られています。

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