権殿 | 伏見稲荷大社 - 神社ファン

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横綱

伏見稲荷大社

ふしみいなりたいしゃ

京都府京都市伏見区深草藪之内町68

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権殿

更新日:2026年7月17日

蟇股の彫刻が美しい権殿

内拝殿・本殿の左手、千本鳥居へ向かう参道沿いに建つのが権殿(ごんでん)です。創建は1635年(寛永12年)で、現在の建物は1959年(昭和34年)に現在地の東北側へ移築されました。本殿とよく似た美しい姿を見せる建物で、国の重要文化財に指定されています。
建築様式は本殿をひと回り小さくした五間社流造で、屋根は檜皮葺、千木・鰹木を置かない形式です。本殿と同様に伏見稲荷大社特有の「稲荷造」の特徴を受け継いでおり、側面から見ると前方へ大きく屋根が張り出した「へ」の字のような優雅な曲線を描いています。
権殿
見どころは正面の蟇股に施された鮮やかな彫刻です。細部まで丁寧に彫り込まれた意匠は色彩も美しく、朱色の社殿との調和が見事です。また、金色の吊り灯籠(常夜灯)も繊細な装飾が施されており、建物全体に華やかさを添えています。
権殿は「若宮」とも呼ばれますが、その役割は本殿が修理や建て替えを行う際に、一時的に御神体をお遷ししておまつりする仮社殿です。神社では御神体をまつる祭祀を絶やすことはできないため、本殿の工事中でも変わらず神事が執り行えるよう権殿が設けられています。2014年(平成26年)には、国の重要文化財に指定されています。
権殿 横
仮社殿は役目を終えると解体されることが一般的ですが、歴史ある大規模な神社ではそのまま保存される例も多く見られます。京都市内では上賀茂神社にも同様の建物が残されており、権殿は古くからの祭祀の形を今に伝える貴重な建築となっています。
本殿は内拝殿の奥に鎮座しているため、建物全体や細かな装飾を間近で見ることはできません。一方、権殿は近くまで歩いて参拝できるため、伏見稲荷大社ならではの「稲荷造」の屋根や、美しい蟇股の彫刻、精巧な飾金具などをじっくり観察することができます。千本鳥居へ向かう途中にありますので、通り過ぎるだけでなく、本殿建築の美しさを身近に感じられる建物としてぜひ足を止めてみてください。

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