有名度
小結護王神社
ごおうじんじゃ
京都府上京区桜鶴円町385
針乃碑・吉井勇歌碑
更新日:2025年12月19日
針乃碑
護王神社の境内には、「針乃碑(はりのいしぶみ)」と呼ばれる石碑が建てられています。この針乃碑は、針仕事に使われてきた針を供養するための碑として設けられたものです。針乃碑の前では、毎年2月8日に「針供養祭」が行われています。この供養祭は、京都府和裁協同組合などの主催により執り行われる行事で、長年にわたって使用されてきた裁縫用の針を供養することを目的としています。針供養祭では、硬い布地を縫い続けてきた針を、やわらかいこんにゃくに刺して納めます。これは、日常の針仕事で酷使されてきた針を労うための作法として知られています。会場となる針乃碑の前には、多くの針が集められ、供養の場が設けられます。護王神社の針乃碑は、こうした年中行事の舞台として利用されており、和裁や裁縫に携わる人々の活動と結びついた存在です。境内に設けられたこの石碑は、護王神社が地域の生活文化とも関わりを持ってきたことを示す一例といえます。
吉井勇歌碑
護王神社の境内には、明治から昭和にかけて活躍した歌人・吉井勇(よしい いさむ)の歌を刻んだ「吉井勇歌碑」が建てられています。この歌碑は、御神木であるカリンの木のとなりに設けられており、境内の自然と文学が結びついた場所となっています。碑に刻まれている
「風なきに 榠櫨の實また ほろと落つ かくて極まる 庭のしづけさ」
という歌は、榠櫨(かりん)の実を詠んだ作品で、吉井勇の歌集『残夢(ざんむ)』に収められています。
『残夢』は、1945年(昭和20年)10月から1947年(昭和22年)4月頃までに詠まれた歌を収録した歌集で、この歌碑の歌のほかにも、カリンを題材とした歌が2首含まれています。
吉井勇は、近代短歌史において重要な位置を占める歌人・詩人であり、護王神社に建てられたこの歌碑は、境内の静けさや自然の情景と結びついた文学的な見どころの一つとなっています。

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