有名度
小結伊奴神社
いぬじんじゃ
愛知県名古屋市西区稲生町2丁目12
安産・子授けで知られる伊奴神社
更新日:2026年9月4日
伊奴神社は妊婦に人気
伊奴神社(いぬじんじゃ)は、安産・子授けの神様として信仰を集める神社です。御祭神は、素盞嗚尊(すさのおのみこと)、大年神(おおとしのかみ)、伊奴姫神(いぬひめのかみ)の3柱です。素盞嗚尊は天照大御神の弟神で、厄除・家内安全のほか、産業発展・商売繁盛・病気平癒などの御神徳があるとされています。素盞嗚尊の御子である大年神は農業の守護神で、五穀豊穣・事業繁栄の神として信仰されています。
そして、伊奴神社の社名の由来にもなっているのが、大年神の妃である伊奴姫神です。安産・子授け・子どもの生育をはじめ、夫婦円満・家内安全の御神徳があるとされています。

673年創建と「犬の王」の伝承
伊奴神社は、天武天皇2年(673)、名古屋でとれた稲を皇室へ献上した際に社殿が建立されたと伝えられています。平安時代の『延喜式』にも「尾張国山田郡伊奴神社」と記載される式内社で、『本国帳』には「従三位伊奴天神」と記されています。一方、伊奴神社には犬にまつわる創建伝承も残されています。
かつて庄内川の豊富な水を利用して稲作が盛んだった伊奴村(現在の稲生町)に、一人の山伏が宿をとりました。村人が庄内川の氾濫に困っていることを知った山伏は、宿の礼として御幣を立てて祈ります。すると、その年は洪水が起こらず豊作になりました。
不思議に思った村人が、山伏から開けてはいけないと言われていた御幣を開くと、中には一匹の犬の絵と「犬の王」の文字が書かれていました。ところが翌年、村は再び洪水に見舞われます。
再び村を訪れた山伏に村人が御幣を開けたことを詫び、もう一度祈ってほしいと頼むと、山伏は「御幣を埋め、社を建て祀れ」と告げて立ち去りました。その言葉に従って社を建てたところ、その後は洪水がなくなり、稲もよく穫れるようになったと伝えられています。
この伝承から、伊奴神社は災難厄除けの神としても崇敬されてきました。

伊奴神社が安産・子授けで信仰される理由
伊奴神社の安産・子授け信仰には、御祭神の伊奴姫神と「犬」の双方が深く関わっています。伊奴姫神は、大年神との間に大国御魂神、韓神、曾富理神、白日神、聖神の5柱をもうけた母神です。伊奴神社でも「五柱の神々の御母神」として、子授け・安産・夫婦円満・家内安全の御神徳が伝えられています。
さらに犬は多産で、お産が軽いことから安産の象徴とされています。現在でも妊娠5カ月目の戌の日には、犬の安産にあやかって腹帯を着け、母子の健康と無事な出産を願う風習があります。伊奴神社でも戌の日の安産祈願が行われています。
伊奴神社では子授け祈願も受け付けているほか、3月・6月・9月の年3回「子授け祈願祭」が斎行されています。

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お腹を撫でて祈る「犬石像」
境内には、伊奴神社を象徴する犬の石像が奉献されています。伊奴姫神が安産・子授けの神であることに加え、犬がお産の軽い動物であることから奉献されたもので、安産祈願に訪れた妊婦が石像を撫でて祈る姿も多く見られます。伊奴神社公式サイトでも、安産祈願後には犬石像の前で安産を祈念するよう案内されています。

安産・子どもの成長を願う御守も充実
授与品にも安産・子授けや子どもの成長にちなんだものが多く用意されています。「安産御守」は、お腹の子どもが丈夫に育ち、お産が軽くなるよう祈願された御守です。「安産いぬ鈴御守」は犬のマスコットが入った御守で、桃色・水色・黄色の3色があります。
子授けを願う「子授け御守」は夫婦で色違いにして持つことが勧められています。このほか、ランドセルなどに付けられる「子供健康御守」や、押すとかわいらしい音が鳴る「すこやか成長御守」もあります。
犬との縁が深い神社らしく、犬の王をかたどった「いぬみくじ」や、飼い主と愛犬の絆を願う「いぬ『絆』御守」、愛犬の健康を願う「いぬ健康幸福御守」なども授与されています。

愛犬を連れて参拝する場合は注意
犬との縁が深く、愛犬のための御守も授与されている伊奴神社ですが、境内にはペットを連れて入らないよう案内があります。犬にまつわる神社だから愛犬と一緒に参拝できると思いやすいため、訪れる際には注意してください。
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