有名度
大関諏訪大社 下社秋宮
すわたいしゃ しもしゃあきみや
長野県諏訪郡下諏訪町5828
お舟祭り
更新日:2026年10月2日
遷座祭と同日に行われる下社の例大祭
お舟祭りは諏訪大社下社の例大祭で、毎年8月1日に行われる下社を代表する祭りです。2月1日に秋宮から春宮へ移された御霊代(みたましろ)を、再び秋宮へ移す遷座祭とともに行われます。
当日は遷座の行列が秋宮を出発して春宮へ向かい、春宮で諏訪大神の御霊代を神輿へ遷します。その後、神輿を中心とする行列が秋宮へ戻り、例大祭が執り行われます。
遷座の行列に続くのが、お舟祭り最大の見どころとなる巨大な「柴舟」です。
柴舟は角柱6本を組み合わせ、山野の雑木である青柴を使って舟の形に整え、五色の幕で飾ったものです。下諏訪の観光案内では長さ8.1メートル、幅4.3メートル、高さ3.2メートル、重さ約5トン。観光資料によっては全長約10メートルとも紹介されています。
舟には翁(おきな)と媼(おうな)の人形が乗せられています。翁と媼は諏訪大社の御祭神を表すとされ、お舟祭りを象徴する存在です。
その年の祭事を担当する「御頭郷(おんとうごう)」の氏子数百人が巨大な柴舟を曳き、春宮から秋宮を目指します。「ヨイサ」などの威勢のよい掛け声が響く中、氏子たちが力を合わせて進む姿は、御柱祭を思わせる迫力があります。
明治初期までは現在のように柴舟を曳くのではなく、裸姿の若者たちが担いで練り歩いたことから、「諏訪の裸祭」とも呼ばれていました。
秋宮へ到着した柴舟は寝入りの杉の脇を通って境内へ入り、神楽殿の周囲を右回りに3周します。
曳行の最後には、巨大な柴舟を左右へ豪快に倒す「お舟倒し(お舟返し)」が行われます。重さ約5トンの柴舟が大きく傾く、お舟祭りでも特に迫力のある場面です。
御霊鎮めの神事相撲
柴舟の曳行が終わると、秋宮境内の土俵で「神事角力」が奉納されます。翁と媼が見守る中で三番の取組が行われ、お舟祭りを締めくくる重要な神事のひとつとなっています。
この神事角力は、単に力を競ったり五穀豊穣を祈願したりする相撲ではなく、「御霊鎮め」の意味を持つ神事とされています。
諏訪地方では古くから相撲と信仰の結び付きが深く、お舟祭りにもその古い信仰の形が受け継がれています。
最後に行われる翁媼焼却神事
神事角力を終えた後には、柴舟に乗せられていた翁と媼の人形を焚き上げる「翁媼焼却神事」が行われます。翁と媼は人形保存会によって毎年作られており、祭りを終えると面や衣装などが取り外されて保管されます。
残された人形は秋宮近くの社へ運ばれ、神事を行った後に解体され、焚き上げられます。この社は資料によって「内御玉戸社」「内御霊戸社」と表記されています。
御霊代を春宮から秋宮へ遷す遷座祭、巨大な柴舟の曳行、お舟倒し、御霊鎮めの神事角力、そして翁媼焼却神事。
勇壮な柴舟ばかりに目を奪われますが、お舟祭りはこうした一連の神事によって構成される、諏訪大社下社を代表する重要な祭りです。
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