氣多大社社叢(入らずの森)・ケタノシロキクザクラ | 気多大社 - 神社ファン

有名度

小結

気多大社

けたたいしゃ

石川県羽咋市寺家町ク1

😞 🙁 😐 🙂 😄

氣多大社社叢(入らずの森)・ケタノシロキクザクラ

更新日:2026年9月18日

古来より立ち入りを禁じて守られてきた神域

気多大社の社殿背後には、「入らずの森」と呼ばれる深い森が広がっています。正式には「気多神社社叢」といい、面積は2万6299㎡。約3ヘクタールに及ぶ常緑広葉樹の森で、古くから神聖な場所として人の立ち入りが固く禁じられてきました。
長い間、人の手がほとんど入らなかったことで、森には本来の自然植生が良好な状態で残されています。中心部はスダジイやタブノキを中心とする森で、樹木が鬱蒼と生い茂るため昼間でも暗く、林床にはカラタチバナ・ヤブラン・オモトなどがわずかに生育しています。
気多大社 入らずの森の入口
さらに、常緑樹が枯れて倒れた場所ではエノキが育ち、その下でヤブニッケイやタブノキなどが成長するなど、森林が自然に移り変わっていく様子も確認されています。日本海側における暖地性植生の北限に位置する貴重な森林として、1967年(昭和42)5月2日に国の天然記念物に指定されました。
入らずの森は、自然環境だけでなく信仰の面でも特別な場所です。森の中には気多大社の奥宮が鎮座し、素戔嗚尊(すさのおのみこと)と櫛稲田姫命(くしなだひめのみこと)の夫婦神がお祀りされています。
石川県の文化財資料には、神職であっても年に一度、奥宮の神事を行うために目隠しをして森の中を通るのみと伝えられていることが記されています。一般の人々だけでなく、神社に奉仕する神職にとっても特別な禁足の神域として守られてきたことがわかります。
気多大社 入らずの森
12月29日から31日には「いらずの森氣の葉祭」が行われます。入らずの森は、気多大社の信仰とともに長い年月をかけて守られてきた森であり、現在も本殿の背後に鬱蒼とした姿を残しています。
古来の信仰によって人の立ち入りが制限された結果、貴重な自然環境も守られてきた「入らずの森」。信仰の聖域であると同時に、日本海側に残された貴重な照葉樹林でもある、気多大社を象徴する場所です。
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純白の花を咲かせる珍しいヤマザクラ系の菊桜

気多大社の神門に向かって左前方、石垣の上には「ケタノシロキクザクラ」と呼ばれる珍しい桜があります。ヤマザクラ系の菊咲き品種で、その希少性から1968年(昭和43)8月6日に石川県の天然記念物に指定されました。
一般的な桜とは異なり、幾重にも重なった花弁が菊の花のように見えるのが特徴です。花は白色で、基本的には一段咲きですが、まれに二段咲きとなります。石川県の文化財資料によると花弁は50~160枚に及び、花全体を構成する花葉員数は80~220にもなります。
菊咲きの桜にはサトザクラ系の品種が多く知られていますが、ケタノシロキクザクラはヤマザクラ系です。能登地方ではアギシコギクザクラやヒウチダニキクザクラなど、近縁とされるヤマザクラ系の菊咲き品種が複数確認されており、ケタノシロキクザクラも能登地方に残る特徴的な桜の一つです。
気多大社 ケタノシロキクザクラ
かつて神門近くにあった原木はすでに枯死しています。現在の木は、その枯れた株から生じた傍芽によって成長したもので、5本の幹となって原木の系統を受け継いでいます。
花期は例年4月下旬。春に気多大社を訪れる際には、社殿だけでなく神門左手の石垣にも注目してみてください。気多大社の名を冠した純白の菊桜を見ることができます。

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