富士塚(品川富士) | 品川神社 - 神社ファン

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小結

品川神社

しながわじんじゃ

東京都品川区北品川3-7-15

富士塚(品川富士)

更新日:2025年11月19日

品川富士

品川神社の境内には、「品川富士」と呼ばれる富士塚が築かれており、江戸時代から続く富士講信仰を今に伝える貴重な遺構です。富士山に登拝できない人々のために造られた人工の富士で、実際の富士山と同じように参道・登山道・石標・山頂の祠を備えています。品川富士は1869(明治2)年から1872(明治5)年にかけて、北品川宿の丸嘉講社の講員によって築かれたと伝えられ、地域に根付いた富士信仰の象徴となっています。明治初期の神仏分離の混乱で一度破壊されたものの、1872(明治5)年に再整備され、その後1922(大正11)年に現在の場所へ移築されました。高さは約15メートルあり、都内の富士塚としては最大級の規模を誇りますが、頂上まではおよそ2分で登ることができます。
案内版から見上げた富士塚

猿田彦神社

富士塚(品川富士)へ続く登山道の入口にあたりに鎮座しているのが、猿田彦神社です。登拝前に多くの参拝者がまず手を合わせる小祠として親しまれています。
富士塚入口
御祭神の猿田彦大神は、天孫降臨の際に邇邇芸命(ににぎのみこと)を高千穂へ導いた神で、「正しい道へ導く神」「方位除けの神」として古くから厚い信仰を集めてきました。
品川神社の猿田彦神社でもその神徳が強く意識され、旅の安全、交通安全、方位除け、転居・移転の厄除け、人生の転機における道開きを願う参拝者が多く訪れます。富士塚の登山道の要所に位置することから、富士講の人々が登拝の無事を祈る場所としても大切にされてきました。
猿田彦神社
小祠の背後には富士塚の溶岩石が積み上げられ、富士信仰と道開き信仰が交わる独特の雰囲気が漂っています。ここから「二合目」以降の石標へ続く登山道が伸びており、まさに富士塚巡りの“起点”となる象徴的なスポットです。

役行者・富士塚山頂

登山道には溶岩石が積まれ、実際の富士山の岩場を模した造りになっているほか、途中には「二合目」「三号目」などの石標が建てられています。
富士塚の登山道
「二号目」には山岳信仰の祖とされる役行者(えんのぎょうじゃ)と鬼の石像が鎮座し、修験道の精神を今に伝えています。
役行者と鬼の石像
山頂には浅間神社の祠が祀られ、富士登拝と同様のご利益をいただけるとされ、火難除け・安産・子孫繁栄を願う参拝者が多く訪れます。山頂からは京浜急行の高架や北品川の街並みを一望でき、富士講が重視した“遥拝の景観”も体感できます。
富士塚山頂と浅間神社の祠
毎年7月には、品川区指定無形民俗文化財「富士塚山開き」が行われ、白装束の富士講の人々が登拝する伝統行事が続いています。信仰・歴史・景観が融合した品川富士は、品川神社の中でも特に見どころの多いスポットとなっています。
富士塚山頂から見える北品川の街並

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