陽明門 | 日光東照宮 - 神社ファン

有名度

関脇

日光東照宮

にっこうとうしょうぐう

栃木県日光市山内2301

陽明門

更新日:2026年4月10日

日本で最も美しい門のひとつ

日光東照宮を代表する建物のひとつに陽明門が挙げられます。京都御所の十二門のうちの東の正門である宮中正門にちなんで名付けられました。日本で最も美しい門のひとつとも言われています。1636年(寛永13年)に造営された三間一戸の楼門で、入母屋造、銅瓦葺、屋根には唐破風が設けられています。高さ11.1メートル、幅7メートル、奥行き4.4メートルの、江戸時代初期の工芸技術と装飾技術の粋を集めた華麗な建築物です。
陽明門 正面
文化財としての価値も高く、1908年(明治41年)に国の重要文化財に指定され、その後1951年(昭和26年)には国宝に指定されました。東照宮境内には42棟の重要文化財建造物が存在しますが、陽明門から本殿にいたる区域は特に重要視され、装飾に全力が注がれた場所として位置付けられています。
陽明門 彫刻
この門の最大の特徴は、全体に施された見事な彫刻類でしょう。伝説上の聖獣である麒麟(きりん)や龍、唐獅子(からじし)といった霊獣から、中国の故事「琴棋書画(きんきしょが)の遊び」や「司馬温公(しばおんこう)の瓶割り」などを描いたものまでさまざまです。龍や麒麟、唐獅子は平和な時代のみ現れると言われています。また「唐子の知恵遊び」などの彫刻は、子どもたちが安心して遊べるほど平和な世の中であることを表現したものです。
陽明門 裏側
門の裏側には中国の故事を表現した仙人の彫刻類を見ることができます。仙人は神々に通じる存在として表現されており、門の先が神々の世界であることを表しています。この門が俗世と神々の世界を分ける境界を象徴しているのです。
陽明門 仙人の彫刻
門全体を彩る彫刻の数は508体にも及び、これら一つひとつに歴史上の人物や想像上の生き物、教訓的な物語が細やかに表現されています。その美しさから見る者が時を忘れるほどといわれ、「日暮門」という名称でも呼ばれています。
なお、陽明門は度々補修が行われており、造られた当時そのままを残しているわけではありません。江戸時代の造営以来、常に時代に合わせて修復を続け、補修が行われたその時代の最高技術を用いて維持されてきました。例えば、現在の柱は白色ですが、造営当時は木の色そのままの茶色だったと言われています。

門の左右に安置された随身像

陽明門の左右に安置された随身像にもご注目ください。随身が着用している袴に、花をかたどった紋が刻まれています。
陽明門 随身像
この紋が明智家の家紋「桔梗紋」に似ていることから、東照宮の造営に大きく関わった天海が、実は姿を変えて生き残った明智光秀ではないかとの説もあります。史料による裏付けが確認されておらず、信憑性の低い説とされていますが、このような伝説を念頭に置いて随身像をご覧いただくと、また違った発見があるかもしれません。

飛び越えの獅子

門前の石段脇の左右の柵には「飛び越えの獅子」という彫刻があります。これは柵を跳び越えて着地した瞬間の動きを捉えたもので、装飾としての美しさと同時に柵の支柱の役割も果たしています。
飛び越えの獅子

魔除けの逆柱

陽明門を支える12本の柱に刻まれた渦巻文様にもご注目ください。「グリ紋」と呼ばれるもので、このうち北面の右から2本目の柱だけは文様が下向きになっています。これは「魔除けの逆柱」と呼ばれるものです。「完成したその瞬間から、崩壊が始まる」という思想にもとづいており、意図的に未完成の状態を作り出すことで崩壊を防ぐという「魔除け」の意味が込められていると言われています。日光東照宮の七不思議のひとつに数えられています。
魔除けの逆柱

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