表門 | 日光東照宮 - 神社ファン

有名度

関脇

日光東照宮

にっこうとうしょうぐう

栃木県日光市山内2301

表門

更新日:2025年9月4日

神仏習合の名残を感じる門

表門は、石鳥居をくぐると最初に見える門です。1636年(寛永13年)の江戸時代前期に建立された三間一戸の八脚門で、切妻造りの屋根に銅瓦が葺かれています。総門や仁王門とも呼ばれ、1908年(明治41年)には国の重要文化財に指定されました。かつて参拝者はこの門で草履に履き替え身を清めてから境内に入る習わしだったと伝わります。
表門
表門の正面左右には高さ4メートルの、極彩色豊かな仁王像が立ちます。
正面向かって右側の像は「阿形(あぎょう)」と呼ばれています。大きく口を開いている姿が特徴です。左側の口を結んだ像が「吽形(うんぎょう)」です。
表門の仁王像
口を開いて最初に出す音「阿(あ)」は万物の始まりを、口を閉じて出す最後の音「吽(うん)」は万物の終わりを表しており、この二つで宇宙のすべてを象徴しています。息がぴったり合うことを意味する「阿吽の呼吸」という言葉は、ここから生まれました。
江戸時代、日光では幕府の命を受けた京の仏師たちが活躍していたと伝わります。この仁王像も、京の大仏師・法眼康音によって造られたものです。日光東照宮から歩いて5分ほどの場所にある輪王寺では、同じく法眼康音が手がけた木造天海坐像を見ることができます。2009年に国の重要文化財に指定された、大変貴重な木像です。
表門裏の狛犬
門の裏側に安置された一対の狛犬にもご注目ください。正面の仁王像(仏教)と裏面の狛犬(神道)という組み合わせは、神仏習合時代の名残を感じることができます。
表門戸口の獏
門全体に施された彫刻類も見どころのひとつです。唐獅子や獏、麒麟といった霊獣をはじめ、実に82体もの彫刻が門の各所に施されており、それぞれが精巧な技術で作られています。特に戸口上部に配された獏は、日光東照宮の中で龍、唐獅子に続いて3番目に多く用いられている霊獣です。門を潜る人の邪気を祓う意味が込められていると言われています。
古くから獏は、武器の材料である鉄や銅を食べるとされており、武器が不要な平和な世界でのみ生きられる動物と考えられてきました。平和を象徴する霊獣として知られています。

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